研究課題
基盤研究(C)
1.マウス顎骨への歯の他家移植後の歯髄再生過程同腹の2週齢マウスペアから上顎第一臼歯を深麻酔下で抜去後、相互に他家移植した。術後1,3,5,7,14日後にブロモデオキシウリジン(BrdU)を腹腔内投与することにより、分裂細胞をラベルし、2時間後にアルデヒド系固定液で灌流固定、EDTA脱灰後、移植歯のパラフィン切片を作製した。引き続き抗BrdU抗体、抗ネスチン抗体を用いた免疫染色、酒石酸抵抗性酸性フォスファターゼ(TRAP)染色を施し光顕で観察した。同腹ではほとんどすべての症例で象牙質形成が認められたのに対し、異腹マウス同士の他家移植では、半数近くで免疫拒絶反応が起きたが、歯髄内には象牙質形成に加え、象牙質+骨組織混在群が観察された。免疫拒絶反応を起こした症例において、歯髄内には硬組織形成が観察され、歯髄内が骨髄様組織に置換していたのに対し、歯周組織は治癒していた。2.歯髄の分化能の検索3週齢マウス上顎第一臼歯を抜去後、歯根部および髄床底を除去し舌下部に他家移植した。術後1,3,5,7,14日後にBrdUを腹腔内投与し、2時間後にアルデヒド系固定液で灌流固定、EDTA脱灰後、舌と共に移植歯のパラフィン切片を作製した。引き続き抗BrdU抗体、抗ネスチン抗体を用いた免疫染色、TRAP染色を施し、光顕観察した。さらに、Lac Z(+)とLac Z(-)のROSA26マウス間で他家移植を行った。移植後5-7日後には既存の象牙質に連続して第三象牙質形成が確認され、14日後では象牙質から離れた部位で骨組織形成が観察された。また、Lac ZトランスジェニックROSA26マウスの他家移植実験により、象牙芽細胞へ分化する細胞群はドナー由来であり、骨組織形成にはドナーおよびホスト由来の骨芽細胞が関与することが明らかとなった。
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