研究課題/領域番号 |
18592240
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
矯正・小児系歯学
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
細矢 由美子 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 准教授 (80112803)
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研究分担者 |
河田 英司 東京歯科大学, 歯学部, 教授 (40147260)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,800千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 300千円)
2007年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2006年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | 接着性レジン / 乳歯 / 象牙質 / 硬さ / 弾性率 / 微細構造 / ナノリーケジ / 接着界面 / 接着性 / 超微小硬さ / 超微細構造 / 新しいレジン材 |
研究概要 |
永久歯と比較し、乳歯象牙質の物性は低く、化学的に反応しやすいとみなされている。そこで、マイルドな脱灰能を有し、齲蝕象牙質第2層に十分浸透し、操作性が簡便な乳歯の齲蝕処置に適したレジンシステムを開発する事を目的に研究を行った。 研究内容と結果: 4-META系ワンステップセルフエッチ接着性レジンであるサンメディカル社製の既存のAQ Bond Plus(AQBP)と新規開発したHybrid Bond(HB)を健全並びに齲蝕下乳歯象牙質に応用し、試料を作成した。 §試験1:nano-indentation testにより、接着界面周囲の超微小硬さ(H)と弾性率<ヤング率>(Y)を測定した。 §試験2:FE-SEM、SEMとTEMによる接着界面の超微細構造を観察した。 (1).接着界面より10-70mm下方の象牙質と比較し、接着界面部象牙質のHとYが有意な低下を示さなかったのは、AQBP応用時の齲蝕下象牙質群のみであった。 (2).健全象牙質群では、両レジン材ともに接着界面のHが接着界面より10-70mm下方の象牙質よりも有意に低下した。 (3).両レジン材ともに健全象牙質と比較すると、Hは約1/2、Yは約1/3の値であった。 (4).hybrid層の厚さは、両レジン材ともに1mm以下の部位が多かった。 (5).健全象牙質群では両レジン材ともに、接着界面に添ってsilver nanoleakageが観察された。 (6).齲蝕下象牙質群では、両レジン材ともに、象牙細管第2層のporousな組織内に銀粒子が侵入していた。 両レジン材ともに、健全象牙質の接着界面とporousな齲蝕象牙質第2層中にsilver nanoleakageが観察され、修復物の予後に不利に働くと思われる。ワンステップ型接着性レジン材については、使用方法や成分にさらなる改善が望まれる。
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