研究課題/領域番号 |
18592258
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
歯周治療系歯学
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
長澤 敏行 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教 (90262203)
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研究分担者 |
新田 浩 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 准教授 (70237767)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,860千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 360千円)
2007年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2006年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | RANKL / OPG / 動脈硬化 / P.gingivalis / 歯周病原細菌 / 血管平滑筋細胞 / 歯肉線維芽細胞 / 歯根膜線維芽細胞 |
研究概要 |
骨吸収は骨芽細胞上に発現するREANKLとOPGのバランスで正負の調節を受けていることが知られている。骨芽細胞におけるRANKL発現が上昇すれば、単球はRANKLのレセプターであるRANKを発現しているために、RANKLのRANKへの結合を通じて活性化して破骨細胞へと分化する。OPGはRANKLのRANKへの結合を阻害するために、破骨細胞形成は抑制される。我々は歯周炎局所でRANKL発現が亢進していることを報告し、歯槽骨吸収とRANKL発現の亢進が深く関与することを報告している。近年、歯周病と動脈硬化が深い関わりを有することが注目されているが、歯周炎がどのように動脈硬化に関わるかは明らかとなっていない。動脈硬化が進むと骨様の石灰化組織が形成されるが、それに先だって骨芽細胞様の細胞がRANKLを発現する事が報告された。本研究では動脈硬化と歯槽骨吸収がともに局所のRANKL発現の亢進によるものであるという仮説の基に研究を進めた。Abdominal aortic aneurismの患者の動脈硬化部位と、それに近接する比較的健常な組織からDNAおよびRNAを分離して、細菌のDNAの有無とRANKLの発現量を定量した。その結果、動脈硬化部位ではRANKLの発現が健常な部位と比較して亢進していた。また、動脈硬化部位でP.gingivalisなどの歯周病原細菌が高頻度で検出されたが、健常部位からは検出されなかった。さらに検出された部位ではRANKLの発現が亢進していることが明らかとなった。これらのことから、歯周炎に関連した歯槽骨吸収と動脈硬化の抑制のためにはRANKLの機能をOPGなどによって抑制することが重要であることが示唆された。
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