研究課題/領域番号 |
18603004
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
睡眠学
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
堀口 淳 島根大学, 医学部, 教授 (90136317)
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研究分担者 |
稲垣 卓司 島根大学, 医学部, 准教授 (80176388)
宮岡 剛 島根大学, 医学部, 講師 (50284047)
岡崎 四方 島根大学, 医学部, 助教 (20379671)
新野 秀人 島根大学, 医学部, 講師 (10393430)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,320千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 420千円)
2007年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2006年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 睡眠時ミオクローヌス / 抗精神病薬 / 錐体外路 |
研究概要 |
(1)研究成果の概要18〜19年度の研究期間中に予定通り以下のような検討を実施した。これまでに我々が実施した終夜睡眠ポリグラフ研究における対象のポリグラフ記録を総括し、統制された分析結果は以下の通りである。 1)19年度に於ける種々の疾患10例を対象とした研究 新たな対象10例(特発性過眠症3例、ナルコレプシー2例、DSPS、長時間睡眠、睡眠時無呼吸症候群、てんかん、原因不明の睡眠障害の各1例:平均年齢26.8±12.2歳)に終夜睡眠ポリグラフ検査を適用し、10夜の平均値としての睡眠構造所見は以下のごとくであった。Time in bed487.3±42.2分、Sleep period time486.6±59.2分、Total Sleep time446.6±62.3分、睡眠効率85.2±5.4%、睡眠潜時24.7±11.6分であり、Sleep period timeに占める各睡眠段階の割合は、Wake9.48±24.6%、REM14.7±3.2%、Stage1 17.3±5.6%、Stage2 50.4±6.8%、Stage3 3.9±1.4%、Stage4 4.1±9.2%であった。 2)18年度に於ける10例を対象とした研究 (1)10例(遅発性ジスキネジア2例、レストレス・レッグズ症候群2例、レビー小体病4例、アルツハイマー病2例:男性6例、女性4例;平均年齢69.1±11.2歳)の睡眠パラメータの結果、10夜の平均値としての睡眠構造所見はTime in bed554.5±54.1分、Sleep period time498.1±54.4分、Total sleep time401.6±74.5分、睡眠効率66.6±4.3%、睡眠潜時29.5±15.6分であり、Sleep period timeに占める各睡眠段階の割合は、Wake9.48±24.6%、REM14.7±3.2%、Stage1 17.3±5.6%、Stage2 50.4±6.8%、Stage3 3.9±1.4%、Stage4 4.1±9.2%であった。 (2)PLMの薬物治療前後の変化。10例中8例に薬物療法を実施し、clonaepam単剤が奏効したものが3例、clonazepam単剤が奏効せずメシル酸ペルゴリドの併用投与が奏効したものが1例、抑肝散投与例1例、鉄剤投与例3例であった。 (3)鉄剤投与例の検討。3例(男性2例、女性1例)の投与前後の睡眠ポリグラフ検査結果を比較検討した。対象(平均年齢63.5±6.6歳)は全例で自覚的な症状が軽快し、PLM indexは投与前(122.4±22.1)から投与後(21.5±11.8)へと有意に低下した。 3)健康成人10例を対象とした研究成績対象は10例の健康成人で、第1夜を順応夜、第2夜を基準夜、第3夜を薬物夜とし、基準夜と薬物夜との間で、PLMの変化(Wilcoxonの符号順位和検定:サンプル数=10,z近似=1.49,棄却率(p)=0.1373)はなかった。 (2)結論PLMは睡眠覚醒障害と強く関連し、抗精神病薬誘発性錐体外路症状の消長と関連する。また鉄剤の投与は遅発性ジスキネジアに奏功し、錐体外路症状の薬物療法のアルゴリズムに導入できる可能性が強く示唆される。
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