研究分担者 |
福岡 義之 熊本県立大学, 環境共生学部, 教授 (20265028)
三浦 朗 県立広島大学, 人間文化学部, 教授 (30190581)
林 直亨 九州大学, 健康科学センター, 助教授 (80273720)
佐藤 広徳 広島工業大学, 工学部, 助教授 (30235387)
遠藤 雅子 (山岡 雅子) 県立広島大学, 人間文化学部, 助手 (30336911)
|
研究概要 |
有酸素性作業能力(AWC)は,ヒトの日常の身体活動遂行能力である。生理人類学の立場から,それに支える生体内の諸機能やそれら相互の連関といった生理的メカニズムの解明と,その結果に基づいた今日的な諸問題解決を念頭においた新たなAWC評価手法の開発が課題としてあげられる。そこで本企画調査では,関連する海外の専門家を招請して,AWC評価指標の現状を,その生理的メカニズムと実際のAWC評価を目的とした運動負荷試験方法(特に負荷様式)の観点の両者から,次年度の共同研究立案を念頭に議論した。具体的な招請研究者として,7月に運動時循環調節の立場からDr.P.Fadel (USA・Missouri大)と運動時自律神経制御の立場からDr.S.Koba (USA・Pennsylvania大)を,8-9月に運動時骨格筋バイオエナジェテクスの立場からDr.H.Rossiter (UK・Leeds大)を,12月に運動時換気調節の立場からDr.J.Mateika (USA・Wayne State大)と運動負荷試験の数理解析の立場からDr.H.Morton (NZ・Massey大)をそれぞれ招請し,分担研究者や研究協力者を交えて活発な議論を重ねた。その結果,運動負荷試験方法としては,日常での身体活動に重要な動的特性を反映したサイン波状負荷変動の運動負荷試験によるAWC評価法が優れていること,ならびに高齢者や体力の弱い対象者(実際に生理人類学領域の調査研究が必要とされる集団)にとって,ATやVO2maxといったこれまでの調査成果と比較できる静的な指標を捉えるためには,現在のランプ負荷より指数関数型負荷の方が有用であることの2点がコンセンサスとしてえられた。最終的に,本研究を具体的に遂行するにあたり,新たな共同研究者を加え,来年度から2年間に及ぶ科学研究費補助金・基盤研究(B)を申請するに至った。
|