研究課題/領域番号 |
18650006
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
ソフトウエア
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
井上 克郎 大阪大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (20168438)
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研究分担者 |
松下 誠 大阪大学, 大学院・情報科学研究科, 准教授 (60304028)
石尾 隆 大阪大学, 大学院・情報科学研究科, 助教 (60452413)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2008年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2007年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2006年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | メガ・ソフトウェア工学 / コードクローン / データマイニング / 再利用 / 分散処理 / ソフトウェアライセンス |
研究概要 |
本年度は、メガ・ソフトウェア工学の確立と普及に向けて、企業でのソフトウェア開発へと移行可能なコードクローン検出手法を確立するための研究を行った。その過程で、(1)性能の限られた計算機環境で使用できること、(2)解析手法の開発プロセスへの組み込みという課題が明らかとなり、これに対して、以下のような解決策を実現した。 (1)データマイニング分野で用いられているアルゴリズムを応用した類似コード検出手法の構築を行った。新たに構築した手法の計算結果は、従来のD-CCFinderが計算するコードクローンとは厳密には異なるが、コードクローンで用いた分析指標をそのまま適用可能であることを確認した。 また、データマイニング手法に由来する性質として、分散計算における各計算機への負荷をD-CCFinderに比べて容易に計測、細かく管理することができるようになった。その結果、比較的性能の低い計算機であっても分散計算に使用することができるようになり、高性能な計算機を所有しない組織であっでも、類似コード検出ツールの導入と計算機の追加による性能向上が容易となった。 (2)解析によって得られた成果を開発者が容易に利用できるように、統合開発環境に分析用ツールを組み込み、開発者の作業状況に応じた情報を提示するインタフェースの考案と試作を行った。具体的には、開発者への影響を容易に計測することができるソフトウェア部品の再利用を題材として、統合開発環境で開発者が編集しているソースコード情報から、その状況で再利用可能な既存ソフトウェア部品一覧を検索し、開発者に提示する機能を作成した。適用実験の結果、情報提示によって既存のソフトウェア部品を再利用しようとしなかった開発者が再利用を行うようになることを確認した。本研究成果を応用することにより、編集中のソースコードと類似したソースコードの存在を開発者に自動提示する機能を開発環境に組み込み、ソフトウェア保守作業の支援を行うことが可能となる。
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