研究概要 |
平成19年度においては,前年度に開発してきた基本モジュールを拡張する形で,形状記憶合金(SMA)の抵抗値制御のための小型駆動モジュール,その駆動モジュールと統合するための携帯電話用超小型カメラによる視覚処理可能な小型感覚動作モジュールと球面関節の形状記憶合金による拮抗筋制御機構を組み合わせることにより,外部のシステムからは独立して環境探査行動が可能な超小型腱駆動ロボットシステムを実現した. 具体的には,70[mm]x70[mm]x30[mm],26[g]の大きさを持ち,24本のSMAアクチュエータで16自由度を持つ骨格を駆動する腱駆動型の超小型4脚移動ロボットを開発した.開発した4脚腱駆動ロボットの中央部には,19年度に開発した駆動制御モジュールとLi-ionバッテリ,カメラモジュールを搭載しており,カメラモジュールは高速な携帯電話用のCPUを搭載し高度な画像処理が可能である.そして,制御モジュール及び,カメラモジュールはBluetoothを搭載した通信モジュール基板と連結され,外部との通信を行うことができる. 更に,そのロボットの動作生成手法を提案した.即ち,足先位置から逆運動学問題を解き,関節トルクと関節姿勢を求め,そこから2次計画問題を解くことによって,まず,各SMAの腱長と張力を求める.そして,その腱長と張力から,18年度の研究において確立した抵抗値制御法を用いることで,所望の足先姿勢から制御するSMAの抵抗値を求める手法を開発し,実際のロボットの3自由度球面関節部で検証を行った. 複数の形状記憶合金を密集させ並列に利用する新しい人工筋肉システムを構築することを考え,形状記
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