研究課題/領域番号 |
18650076
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生体生命情報学
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研究機関 | 奈良先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
別所 康全 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 教授 (70261253)
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研究期間 (年度) |
2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2006年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
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キーワード | 形態形成 / 分節化 / 発生 / 濃度勾配 / 生物時計 / 位置情報 |
研究概要 |
本研究は、時間的制御を利用した生物の形態形成のモデルとして、脊椎動物の体節の分節境界が正確に決定され、等間隔パターンがつくり出されるメカニズムを解明することを目的とする。FGFシグナルの勾配の限界点が予定分節境界となることが既に明らかになっており、そこが周期的に分節化されることが等間隔パターン形成のメカニズムであると考えられている。そのメカニズムを探るために、1.FGFシグナルを正確に読み取るメカニズム、2.FGFシグナルに時間情報が伝わるメカニズムを明らかにすることを試みた。 1.についてはFGFシグナルカスケードの下流の2点、すなわちRas-Rafの相互作用とErkのリン酸化を指標として、FGFシグナルが活性化されている細胞の分布を、時空間的に正確に計測することを試みた。現在それぞれの測定技術を改善している。それぞれの分布の変化および、それと分節化との相関について解析中である。 2.いくつかの分子の発現が体節原基で振動しており、その振動周期を時間情報として体節は周期的に分節化されることによって形成される。空間情報を担うFGFシグナルの抑制因子のひとつの発現が振動することによって、時間情報を受け継いでいることを明らかにした。この分子がFGFシグナルを周期的に抑制することによって、分節境界決定をおこなっていると予想している。 本研究は、生物の発生過程において不連続性が生みだされる原理の理解につながると考えられる。
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