研究課題/領域番号 |
18650084
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
神経科学一般
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研究機関 | 同志社大学 (2007) 東京大学 (2006) |
研究代表者 |
齋藤 直人 (斎藤 直人) 同志社大学, 研究開発推進機構, 科研費研究員 (90334226)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2007年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2006年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | シナプス前終末 / 培養 / 神経細胞 / 神経初代培養 / 発現解析 |
研究概要 |
本研究課題の中で新規の培養系の確立を行った。主要な目的は巨大なシナプス前終末を培養条件下で再現することである。この目的のため、胎児期または新生マウスの脳幹を摘出し、さらに蝸牛神経核と台形体内側核を切り出してきて、これをパパインで分散しカバーグラス上で培養を行った。以上のステップの条件を詳細に検討することによって、実際に培養カリックス様シナプス前終末の形成に成功した。 この培養シナプス前終末はCalyx of Held同様細胞体を取り巻くような形態をしており、シナプス小胞を含んでいることを免疫細胞化学的に確かめた。また、開口放出に必要な一連のタンパス質の局在も確認した。 さらに、電気生理学的手法により、グルタミン作動性のシナプス伝達が行われていること、またFM dyeを用いた研究によりリサシナプス小胞のリサイクリングが行われていることも確認できた。 遺伝子導入はリポフェクション法によって2,3%の神経細胞に導入が可能であった。この方法によって、培養カリックスにGFP等の蛍光タンパクを発現させることによって、長時間に渡るイメージングも可能である。 これまで遺伝子工学的手法が容易に適用できる、巨大な(光学的に検出可能な)シナプス前終末はなかった。多くのシナプス前終末は光学顕微鏡下で観察するにはあまりに小さく、このためシナプス伝達におけるシナプス前終末の役割は解明が立ち後れている。本研究課題の実績によって、この分野に新しいモデルシナプス(前終末)を提供できるものと考えている。
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