研究課題/領域番号 |
18650114
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
実験動物学
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
工藤 純 慶應義塾大学, 医学部, 准教授 (80178003)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2007年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2006年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 実験動物 / 人工染色体 / バイオテクノロジー / 発生工学 / 染色体工学 |
研究概要 |
近年開発されたヒト人工染色体HAC(Human Artificial Chromosome)は、哺乳類細胞あるいは哺乳類動物個体における新しいタイプの巨大遺伝子クローニングベクターとして注目されている。HACは染色体に組み込まれることなく独立に存在し、安定に維持されるので、HAC上の遺伝子群は本来の染色体上に存在する時とまったく同様に組織特異的かつ時期特異的な発現を示すことが明らかにされており、これがHACの大きな利点となっている。このように優れた特徴を持ち、将来の発展が期待されるHACではあるが、現在の技術では、任意の系統のマウスへ迅速にHACを導入するまでには至っていない。本研究においては、あたかも大腸菌宿主-ベクター系におけるプラスミドベクターと同様にHACを任意のマウス系統に自由自在に導入するための新規技術の開発を目指した。 HACを保有するマウスES細胞TT2Fを培養し、コルセミド処理により分裂中期染色体を調製するための諸条件を検討した。また、調製した染色体全体から、約2Mbと推定されるミ二染色体であるHACをそれ以外のマウス染色体とサイズの違いに基づいて分離精製するために、ショ糖密度勾配遠心法による分画の諸条件を検討した。また、このようにして得られたHAC画分の精製、濃縮法を検討した。顕微鏡下で1本1本HACを採取して、マウス受精卵の核へのマイクロインジェクションで注入するというのは、非常に困難であることが分かり、インジェクションに供する液量に合わせてHACの濃度を調整するのが、現実的と考えた。
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