研究概要 |
身体動作の電子的な解析は,モーションキャプチャ(Motion Capture)を使った研究が行われてきているが,一方、人体の「意味ある動作」を記述する舞踊譜を用いた「舞踊のテキスト研究」は、舞踊動作の分節化と舞踊構造の解析という点において優位性を持っている。本研究では、モーションキャプチャによる舞踊動作の定量的な動作解析と、舞踊譜を用いた身体動作の構造分析を、「電子テキスト化」という方法を介して文理融合させることにより、新しい民族舞踊研究の方法論を確立しようとするものである。 この研究では,汎用的な舞踊譜(舞踊記譜法、身体運動記述法)であるLabanotatio(ラバノーテーション)を分析し,LabanotationのXML表現であるLabanXMLを開発することを目的とする。この舞踊譜のXML表現,すなわち,文書型定義(DTD)を開発することは,身体動作の論理構造を研究することになる 平成19年度は、筆者の研究しているバリ島の民族舞踊の舞踊譜を本研究において開発したLabanXMLを用いて記述し,バリ島の舞踊における身体言語構造,特に,動作形態素及びモティーフの構造を分析し、ICKL(International Council of Kinetography Laban/Labanotation)の国際学会(平成19年7月末〜8月初頭にメキシコシティにて開催)にて研究発表を行った。 また、アジアの舞踊の比較研究の一環として、中国少数民族舞踊調査として、ウルムチとトルファンにおいて、ウイグル舞踊の現地調査を行った。
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