研究課題/領域番号 |
18650209
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生活科学一般
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
土井 正 大阪市立大学, 大学院・生活科学研究科, 准教授 (70137181)
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研究分担者 |
西岡 基夫 大阪市立大学, 大学院・生活科学研究科, 助教 (90347500)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2007年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2006年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | 環境材料 / 舗装材料 / ヒートアイランド / 高齢者 / 木質チップ / バイオマス / 環境政策 / 廃棄物処理 |
研究概要 |
本研究は、高齢者の健康の維持・増進と身体機能の低下を予防するためには積極的な外出行動が不可欠と考え、歩行衝撃が小さく、また、熱線の照り返しも少ない木材チップを、歩行者用街路の舗装材料として用いて、歩行環境の快適化をはかることで、季節を問わず高齢者の積極的な外出行動を支援する歩行環境の構築を目的として行った。19年度は、木質チップ舗装の経年劣化の検討を行うために、18年度と同規模の木質チップ舗装路をあらたに設置した。反発係数での評価では有為な差が認められず引き続き経年劣化の評価について研究を継続していく。既存舗装材料との歩行性能の比較評価のためには反発係数による評価は有効であるが、歩行感覚との対応に関しては必ずしも有意な相関関係がなく、そこで歩行感覚と相関の高い歩行衝撃の影響を評価するために、加速度計を踵に設置して衝撃加速度の周波数特性による評価手法の検討を行った。その結果、衝撃加速度の高周波成分と低周波成分の比を衝撃係数として、その数値と歩行感覚とには高い相関のあることがわかった。周波数の閾値の検討に時間を要したため、計画した高齢者による評価実験は実施できず、今後の課題とする。歩行路面の温熱環境の評価のために試験歩行路の表面温度の計測を引き続き行った。夏期の表面温度はコンクリート舗装、アスファルト舗装より有意に低い結果が得られているが、周辺建物の影響など日射受熱量の検討が不十分となっている。そのため、今年度設置の舗装路は十分な日照が得られる地点に設置しており、引き続き、表面温度の計測を行って有効性の検証を行う。以上、木質チップ舗装は、既存のコンクリート舗装やアスファルト舗装より高齢者の歩行衝撃や温熱環境を緩和し、高齢者の外出行動を促進する歩行環境条件の構築に十分寄与できることがわかった。
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