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多層カーボンナノチューブの層間熱・電気伝導

研究課題

研究課題/領域番号 18651060
研究種目

萌芽研究

配分区分補助金
研究分野 ナノ材料・ナノバイオサイエンス
研究機関大阪府立大学

研究代表者

秋田 成司  大阪府立大学, 工学研究科, 助教授 (60202529)

研究分担者 中山 喜萬  大阪大学, 工学研究科, 教授 (20128771)
研究期間 (年度) 2006
研究課題ステータス 完了 (2006年度)
配分額 *注記
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2006年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
キーワードカーボンナノチューブ / 熱伝導 / 機械的強度 / 振動損失 / 層間相互作用 / 欠陥 / 分子動力学計算 / 最大許容電流密度
研究概要

多層ナノチューブの電気伝導および熱伝導は非常に特異であることが理論的に予測されているが実験的に明らかにされていない点が多い.本研究では多層ナノチューブの層間電気・熱伝導についての理解を深めるため,実験的にナノチューブの層間のこれらの伝導特性について明らかにする事を目的とした.
アーク放電法で成長させた結晶性の高いカーボンナノチューブおよび気相化学成長法により成長させた欠陥の比較的多いナノチューブを試料とした.ここで,各種直径をもつナノチューブに対して通電電流密度を変化して電流電圧特性および最大許容電流密度を求めた.さらに同一のナノチューブに対して機械的強度(ヤング率)および振動のエネルギー損失を測定した.また,ラマン分光法から得られた結果と比較し,格子振動についての欠陥の働きについて検討を加えた.
CVDナノチューブに関してヤング率は0.2〜0.8TPa,最大許容電流密度は0.02〜2μΑ/nmとナノチューブにより異なるが直径との相関は特に無かった.最大許容電流密度はヤング率が大きくなると増加する傾向を示した.ヤング率の小さい欠陥の多いナノチューブでは機械的挙動を支配する欠陥と電気的特性を支配する欠陥が同一の種類であることを示している.一方,欠陥の極めて少ないアーク放電ナノチューブでは最大許容電流密度は同程度のヤング率を示すCVDナノチューブの2倍程度有り,CNT中の機械的な特性に影響する欠陥と電気的な特性に影響を及ぼす欠陥の種類が異なることを示唆している.また,ナノチューブの振動損失が直径に依存して大きくなることを見いだした.これは,多層案チューブの層間相互作用および熱伝達の違いに依存することが分かった.実験結果を解析するために分子動力学計算を行い,各温度における層間相互作用や,振動の損失について解析した.

報告書

(1件)
  • 2006 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2007 2006 その他

すべて 雑誌論文 (5件)

  • [雑誌論文] Correlation between mechanical and electrical properties of carbon nanotubes2007

    • 著者名/発表者名
      S.Sawaya, S.Akita, Y.Nakayama
    • 雑誌名

      Nanotechnology Vol. 18,No. 3

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] Barrier Modification at Contacts between Carbon Nanotube and Pt Electrode Using Well-Controlled Joule Heating2007

    • 著者名/発表者名
      Y.Yoshikawa, S.Akita, Y.Nakayama
    • 雑誌名

      Japanese Journal of Applied Physics Vol.46,No.15

    • NAID

      210000063928

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] Energetics of plastic bending of carbon nanotubes2006

    • 著者名/発表者名
      H.Mori, S.Ogata, J.Li, S.Akita, Y.Nakayama
    • 雑誌名

      Physical Review B Vol. 74

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] In-situ mass-measurement of electron-beam-induced nanometer-sized W-related deposits using a carbon nanotube cantilever2006

    • 著者名/発表者名
      S.Sawaya, S.Akita, Y.Nakayama
    • 雑誌名

      Applied Physics Letters Vol. 89,No. 19

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] Energy loss of Carbon Nanotube Cantilevers for Mechanical Vibration

    • 著者名/発表者名
      S.Akita, S.Sawaya, Y.Nakayama
    • 雑誌名

      Japanese Journal of Applied Physics (印刷中)

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書

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公開日: 2006-04-01   更新日: 2016-04-21  

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