研究課題/領域番号 |
18651071
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
マイクロ・ナノデバイス
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
丸尾 昭二 横浜国立大学, 大学院・工学研究院, 准教授 (00314047)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2007年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2006年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
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キーワード | マイクロ光造形法 / マイクロマシン / 光ピンセット / マイクロポンプ / 表面プラズモン |
研究概要 |
本研究では、表面プラズモンによってナノブレードを回転させて液体を輸送する「表面プラズモン・ナノポンプ」の開発をめざした。表面プラズモンは、光によって励起可能な金属薄膜表面に局在する電荷密度波であり、入射光の数十倍の電場をもつ。この増強電場は、表面から数100nmの範囲に局在しているため、ナノ流路に形成されたナノブレードに強力な回転力を与えることができる。よって、従来の光駆動型マイクロロータの効率を数十倍に向上できることが期待できる。 本年度は、まず、フェムト秒パルスレーザー光を用いた光還元によって銀のマイクロロータを造形することを試みた。基礎実験として、べースとなるポリマーとしてポリビニルピロリドンを用いて、混合する硝酸銀水溶液の濃度を変えて、導電性を有する銀の構造体を造形する実験条件を探索した。その結果、硝酸銀濃度が7.6wt%のときに、もっとも導電率が高く、表面形状がなめらかな銀構造体を形成できることがわかった。このときの抵抗率は、3.49×10^<-5>Ω・cmであった。また、加工分解能を調査した結果、レーザー強度を20mWにしたときに、200nmの線幅で微細な造形を行うことができた。しかしながら、平面的な構造は比較的精度よく造形できたが、立体的なローター形状を作製する際に、析出した銀の散乱などの影響で立体形状を精度よく作製できないという問題が生じた。そこで、現在は、新たな3次元造形の方法として、あらかじめマイクロ光造形によって作製した3次元ポリマー構造体に対して、湿式還元によって金属を付与する手法に取り組んでいる。
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