研究課題
萌芽研究
目的:無細胞タンパク質合成系とAlphaScreen法、ならびに膠原病関連組換え近交系MXH/lprマウスを組合わせ、膠原病の病因・病態解析や病状の把握に有用な新規自己抗体をhigh-throughputに検出、同定する手法の確立を試みた。方法:これまでにMRL/lprマウスとC3H/lprマウス(組換え近交系MXH/lprの親系統)の交配系を用いて同定された膠原病関連疾患感受性遺伝子座から位置的候補遺伝子を120個選び、無細胞タンパク質合成系によりビオチン融合蛋白質を合成した。これらの合成蛋白質に対する血清中自己抗体の有無を、組換え近交系MXH/lprマウスと両親系統の計15系統を対象に、AlphaScreen法を用いて解析した。検出された自己抗体価と血管炎病態の組織学的スコアとの関連を統計学的に解析した。結果:解析の結果、血管炎病態と統計学的に有意な相関(P<0.05)を示す17個の新規自己抗体が認められた。検出された自己抗体は月齢により異なるものであった。今後は無細胞合成蛋白質系を用いたELISA systemの樹立によりAlphaScreen法による解析結果を定量的に検証する実験系の確立を目指す。結論:本systemはhigh throughputな新規自己抗体検出に非常に有用である。
すべて 2006
すべて 雑誌論文 (3件)
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