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フランス19世紀文学と二月革命

研究課題

研究課題/領域番号 18652032
研究種目

萌芽研究

配分区分補助金
研究分野 ヨーロッパ語系文学
研究機関立教大学

研究代表者

菅谷 憲興  立教大学, 文学部, 准教授 (50318680)

研究期間 (年度) 2006 – 2007
研究課題ステータス 完了 (2007年度)
配分額 *注記
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2007年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2006年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワード仏文学 / 西洋近代史 / 受容研究 / データベース / 文献学 / 国際情報交換 / フランス / フローベール / フランス文学 / 近代小説 / 政治史 / 草稿
研究概要

本年度は,おもにフローベールの受容の問題についての考察を通して,十九世紀フランスにおける文学と政治の関係にアプローチした。特に『ボヴァリー夫人』と『感情教育』に関する同時代の批評を渉猟することにより,当時本1格的に誕生しつつあった近代民主主義という文脈の中でフローベールの作品がいかに解釈されたかを解明しようとつとめた。最終的に明らかになったのは,デモクラシーが強いる平等化の論理に抗いつつ,その論理の中で文学創造を行う作家の特異な姿である。その成果をとりあえずまとめたのが,名古屋大学で開かれた国際研究集会でのフランス語での発表であり,これは2008年4月に日本語版の報告書が刊行されることになっている。
フローベールの「読書ノート」の電子エディション化に関しては,リヨン国立科学研究所のステファニー・ドール=クルレ氏と協力しながら,2011年の完成に向けて着実に作業を進めている。現在までの成果をまとめるべく,2008年12月にはリヨンで日仏伊米の研究者が集まって国際シンポジウムを開くことが決定している。とりあえず本年度は,転写した膨大な読書ノートの中から,キリスト教の神父が書いた医学書に関してフローべールが取ったノートを取り上げ,それについて注釈を施した論文を大学の紀要に掲載した。
上記に記した以外にも,国内・国外ともに積極的に研究成果を発表すべく心掛けた。右文書院から刊行された論文集に,中村光夫とフローベールに関する小論を発表し,文学の政治性について原理的な考察を行った。さらに,『ボヴァリー夫人』150周年を記念してルーアン大学主催により11月に開かれた国際シンポジウムに参加し,フローベールにおける知と美学の関わりをテーマとする発表を行った。ちなみに,このシンポジウムは2008年度中にフランスで出版される予定である。

報告書

(2件)
  • 2007 実績報告書
  • 2006 実績報告書
  • 研究成果

    (7件)

すべて 2008 2007 2006

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Luxure et Betise: les notes de lecture de Flaubertsur le Pere Debreyne2008

    • 著者名/発表者名
      Norioki Sugaya
    • 雑誌名

      立教大学フランス文学 37

      ページ: 19-30

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 民主主義と文学-あるいは平等の時代に文学は可能か2006

    • 著者名/発表者名
      菅谷憲興
    • 雑誌名

      立教大学人文叢書(文学の基礎レッスン) 2

      ページ: 65-104

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] Pour une critique nouvelle2006

    • 著者名/発表者名
      Norioki Sugaya
    • 雑誌名

      Magazine litteraire 458

      ページ: 56-57

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] 国際シンポジウム「作家フローベール」に参加して考えたこと2006

    • 著者名/発表者名
      菅谷憲興
    • 雑誌名

      週間読書人 2547

      ページ: 2-2

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [学会発表] Flaubert et le roman democrate2007

    • 著者名/発表者名
      Norioki Sugaya
    • 学会等名
      グローバルCOEプログラム「テクスト布置の解釈学的研究と教育」第2回国際研究集会「バルザック、フローベール作品の生成と解釈の問題」
    • 発表場所
      名古屋大学
    • 年月日
      2007-12-16
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [学会発表] Savoir de la mort et poetique du roman2007

    • 著者名/発表者名
      Norioki Sugaya
    • 学会等名
      Colloque international 《Madame Bovary, 150 anset apres... Bilan et perspectives》, Universite de Rouen
    • 発表場所
      Conseil general de la Seine-Maritime,Hotel dudepartement
    • 年月日
      2007-11-17
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [図書] これからの文学研究と思想の地平2007

    • 著者名/発表者名
      松澤 和宏(共著)
    • 出版者
      右文書院
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書

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公開日: 2006-04-01   更新日: 2016-04-21  

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