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朝鮮労働党の言語管理による支配政策研究

研究課題

研究課題/領域番号 18652042
研究種目

萌芽研究

配分区分補助金
研究分野 言語学
研究機関熊本学園大学

研究代表者

矢野 謙一  熊本学園大学, 外国語学部, 教授 (00271453)

研究分担者 岸田 文隆  大阪大学, 言語文化研究科, 教授 (30251870)
植田 晃次  大阪大学, 言語文化研究科, 准教授 (90291450)
研究期間 (年度) 2006 – 2007
研究課題ステータス 完了 (2007年度)
配分額 *注記
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2007年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2006年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワード言語管理 / 朝鮮文化語 / 北朝鮮 / 技法 / チュチェ / 言語思想
研究概要

(1)『主体の言語理論』を全体像、用語の解読、形成過程のうち、今年度は形成過程から解明した。この「理論」は、指導者が国内政治、国際情勢、韓国との関係についての発言のなかで、言葉に関連したものを研究者集団が収集し、言語を革命の武器とみなした上で、漢字の廃止、語彙整理と新語創造、言語生活の規範、文字改革などのテーマ別に分類し敷衍したもので、指導者の言葉への政治的な関与を称賛する言説であることがわかった。
(2)文化語の言語学的な手法は、北朝鮮の朝鮮語研究史と言語政策史を詳細に見て、文化語の開発の手法を明らかにしようとした。分野別に時系列でおって、解明の鍵と予想される文献をいくつか発見した。しかし、対北潮鮮経済制裁のなか、北朝鮮からの文献の入手は不可能で、現在、国内に所蔵されてないか調べている。研究は継続している。
(3)語彙の改造は、主に意味の改造、単語の廃止、単語の創造の3つの面で積極的に行われていることを解明した。叢書『人民たちの中で』使われている北朝鮮固有の語彙の意味を1950年代から2007年まで発行された8種類の辞書で、意味記述の変化を調べた結果わかったもので、意味の改造には、記号表現と記号内容のすり替えによる、意味の拡大膨張と意味の縮小の手法があり、単語の使用においては使用が推奨される語彙と忌避される語彙が明記され、個人崇拝や労働党に都合の良い意味を付与した新語の創造が活発に行われていることが具体的な語のレベルまで明らかに出来た。
(4)今回の研究で日本に持ち込まれた北朝鮮の書籍雑誌を利用する基本的な研究手順が開発された。簡単に言うと、文献の所在の調査、対象の全体像の把握、時系列による整理と裏付け、資料索引の制作、欠落した部分の調査、個別の研究の開始である。今回は『人民たちの中で』の検索資料をつくった。これは北朝鮮研究の基礎的な道具となろう。

報告書

(2件)
  • 2007 実績報告書
  • 2006 実績報告書

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公開日: 2006-04-01   更新日: 2016-04-21  

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