研究課題/領域番号 |
18653037
|
研究種目 |
萌芽研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
会計学
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
淺田 孝幸 大阪大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (10143132)
|
研究期間 (年度) |
2006 – 2008
|
研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
|
配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2008年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2007年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2006年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
|
キーワード | 会計学 / 純粋持株会社 / 経営学 / 戦略本社 / M&A戦略 / 企業統治 / マネジメント・コントロール / 持株会社管理 / ファイナンシャル・コントロール / 事業ポートフォリオ・マネジメント / ホールディングスの統治 / M&AとHD |
研究概要 |
「純粋持株会社」における本社機能の解明は、ケースを多様した研究が必要であり、これまでの3年間で、およそ、製造業で純粋持株会社を採用している企業でかつ、大規模な社会的企業(8社)を対象に聴き取り調査をおこなった。その論文内容によれば、これまでのホールディシグスの研究理論と現実のホールディングス(以下では、HD)の本社機能との間には、ギャップが相当あることが指摘できた.例えば、創業者の後継者に事業を継承させるためのHDの例。持株会社をとりながら、同時にカンパニー制をとっている事例、持株会社をしながら、子会社を上場している例、子会社から投資資金を十分に回収できない弱いHDの例、戦略機能をもたないHDの例などである。 そこで、かかる多様性をもつ実態を明らかにする上で、静態的な分類でなく、動態的な分類でHD会社の時間的変化(2-3年の観察期間での)の特性を捕まえることを試みた。それが、2軸で表現すると縦軸は、「グループ内だけかグループ間の企業を含めた再編かどうかの区分」、横軸は、2つに区分されており、「1つは、ポートフォリオ型かそれとも、リストラクチャリング型であるかの区分」で行う、この区分に、これまでの調査データを位置づけると、リストラクチャリング型でグループ間再編をとるのが、典型的なケースとして、HD採用例とも言えるが、このケースでは、HDのコントロール機能は、当初のルストラクチャリングにおいて、強力に機能していることが、再編過程から読みとれる。グループ内でのリストラクチャリングのケースでは、HDは、社内の事業部の分社化を強力進めており、HDのコントロール機能が強力である。また、ポートフォリオ型でグループ内再編を取る例は、HDの役割は、財務コントロールを行うが、入事配置や組織再編への中心機能としてのHDは認められない。また、ポートフォリオ型で、グループ内再編をとるHDのケースでは、一層、HDのコントロール機能は弱く、HDは、グループ共通のミッションを作成して、遠心力のかかるグループのブランドの共通化などを意識した、グループ管理を行っていることが観察された。
|