研究課題/領域番号 |
18653077
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
実験心理学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
仁平 義明 東北大学, 大学院・文学研究科, 教授 (10007833)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2008年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2007年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 象徴的表象 / ことば / 運動的表象 / 進化心理学 / 性差 / 多層的なゴール / 箸の操作 / 障害の説明 / 説明 / 運動 / ピアノ個人レッスン / 発達障害見 / 結び(knot) / 言語 / 動作的表象 / 認知的自由度 |
研究概要 |
古くから、ことばで説明する、すなわち象徴的な言語表象に変換することが困難であるとされてきた運動的な表象(Bruner, 1967)を、言語的表象に変換するとき、何が行われているかの研究である。前年までの、「むすび」(knot)のことばによる説明、ピアノ演奏のレッスンの分析を継続するとともに、本年度は、「箸」の操作の言語的説明、さらに説明という問題では、発展的な問題である「障害」の説明について研究を行ってきた。前年度までに、とくに運動の言語的表象の変換には著しい性差がみられ、女性が自己身体準拠記述が顕著であることが明らかにされてきたが、箸の操作動作の言語変換でも同様の傾向がみられることが明らかになった。さらには、説明を受ける対象者の特性を考慮した説明は、女性によりみられる傾向であり、これらは進化心理学的な視点からのモデルが必要であることを示唆していた。発展的な「説明」の問題として、障害の説明についても検討を行った。加えて、本研究に関連する研究として、ルートの説明や空間表象を現実行為に変換する際の性差、空間記憶に関して進化心理学的視点からの研究も行ってきた。これらからも、空間的表象、行為表象の特性は、性差が著しいものであり、進化心理学的視点からの再検討が必要であることが確認された。 これらの説明する行為は、全体として、たんに分かりやすい理解をゴールとして目指す行為ではなく、多くの多層的なゴールを持った行為であることが、全体の研究から結論づけられる。
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