研究概要 |
緑豊かな学校づくりとして校庭の芝生や,家畜(動物)飼育の教育的機能の新しい役割等,小・中学校教育の場に草地畜産の持つ多面的機能を教材として具現することを目標に,以下の研究を引き続き実施した。 (1)草地畜産に関する小・中学校の教科学習内容(ソフト面)と家畜飼育のハード面の調査研究。 ・学習指導要領・指導書・教科書等の文献精査 ・校庭を芝生化した学校及び草食家畜の飼育を教育内容として取り入れている学校における教育利用・飼育状況の実態調査及び教員の意識・知識・技能の聞き取り調査。 (2)学校グラウンドにおいて実際に家畜飼育のできる草地造成のための基礎的実験研究。 ・グラウンド土壌の播種床としての理化学性調査分析と微気象観測 ・グラウンド土壌での出芽・定着を図るための各種土壌混入・被覆資材の利用と造成方法の実験 ・飼料生産(刈取り・放牧)利用とグラウンドの本来的利用の両者に適う永年性草種選択のための牧草栽培実験 ・土壌養水分,子どもの踏圧等の条件と生育・植生被度・生産量・飼料成分等の調査分析 以上,調査した数校の小学校での家畜飼育の実態を踏まえ,飼料確保と草地造成上のさまざまな技術的問題の実験的検討を行って,解決を図るとともに,教育的観点から,教育(学習)活動として学校構成員である教職員と児童・生徒の手だけでもできる,かつ多額の経費をかけない学校草地造成のための方法と教材の開発を行い,活用するためのガイドの作成の基礎資料を得ることができた。
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