研究課題/領域番号 |
18654077
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
固体地球惑星物理学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
川崎 一朗 京都大学, 防災研究所, 教授 (60115136)
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研究分担者 |
吉村 令慧 京都大学, 防災研究所, 助教 (50346061)
澁谷 拓郎 京都大学, 防災研究所, 准教授 (70187417)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2007年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2006年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 地球磁場 / 広帯域地震計 / 磁気嵐 / スロー地震 |
研究概要 |
東大地震研八ケ岳地球電磁気観測所において、STS広帯域地震計(STS1)の磁場変化に対する応答の検定を行い、地震計2成分(上下動1成分・水平1成分)のヘルムホルツコイルに3方向からパルス+正弦波(数周期:数10〜1000秒)の磁場をかけ、応答を入力信号とともに記録した。併せて、STS1付属のパーマロイ製の磁気シールドの効果の簡易検定を実施した結果、水平方向に比べ、鉛直方向では磁気シールド効果が薄いことを確認した。磁場の遮蔽率は1/3程度であることが分かった。 また、井戸・他(2005)の研究を再検討したところ、STS1とSTS2とで、地磁気変化に対する応答が異なることが分かった。STS1では、鉛直成分のみ地磁気変化に調和的な応答が記録されているが、STS2では、全成分にわたり影響が出ている。前述の磁気変化に対する検定結果から、 STS1の磁気嵐に対する応答の成分ごとの違いは、磁気シールド効果の違いで説明可能である。他方、広帯域の地震観測で現在主流のSTS2の場合は、測定機構の違いなどが観測点ごとの差異の要因である可能性があるが、検定に使用可能な機器の数の不足から、直接の検定には至っていない。加えて、同機種であっても、地磁気変化に対する応答に個体差があることも分かった。従って、広帯域地震計の記録から、地磁気変化データへの変換は、個々の測器の検定を行わない限り容易でない。一方、広帯域地震計記録のノイズリダクションという観点では、磁気シールドの強化と地磁気の並行観測による補正を提案した。後者の効果を検証するために、地震観測点近傍での磁場並行観測を実施している。 参考文献:井戸悠・川崎一朗・吉村令慧・渋谷拓郎(2005)、広帯域地震計で捕えた地球磁場変動、地球惑星科学関連学会合同大会予稿集(CD-ROM)、,E011-004.
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