研究課題/領域番号 |
18655027
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
分析化学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
喜多村 昇 北海道大学, 大学院・理学研究院, 教授 (50134838)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2007年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2006年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | マイクロチップ / 流体制御 / 電気化学 / フェロセン / 接触角 |
研究概要 |
金電極上に修飾したフェロセニル(FeCp)基を有するウンデカンチオールの自己組織化単分子膜(SAM)を用い、FeCp基の酸化還元に基づいて電極/水滴間の接触角を可逆的に制御することに成功している。これに基づき、FeCp-SAMの作製条件やアルカンチオールのアルキル鎖の長さなどを最適化することにより、FeCp-SAMの酸化還元にともなう接触角変化の可逆性を向上することに成功した。また、この分子レベルにおける機構を表面増強赤外吸収スペクトル測定から明らかにすることができた。これらの実験結果を踏まえ、マイクロチャンネルチップ中における流体フローの電気化学制御を試みた。金電極内蔵型のポリジメチルシロキサンマイクロチャンネルチップを作製法するとともに、金電極上にFeCp-SAMを修飾した。FeCp-SAM修飾金電極内蔵型マイクロチャンネルチップは、知る限り、これが初めての報告である。これを用い、実際に電気化学的な流体制御を試みた結果、一方の電極をFeCpの酸化電位に設定することにより溶液を流し、他方の電極をFeCpの還元電位に設定することにより溶液の流れを止めることができた。また、両電極の設定電位を逆にすることにより、溶液の流れを逆に制御可能であることを実験的に確認し、簡便な電気化学的溶液バルブの開発に成功した。また、溶液フロー制御に対するマイクロチャンネルのサイズ依存性を理論モデルから解析するなど、その性能についても詳細なデータを取得することに成功した。
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