研究課題/領域番号 |
18655067
|
研究種目 |
萌芽研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生体関連化学
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
古山 種俊 東北大学, 多元物質科学研究所, 教授 (20089808)
|
研究分担者 |
野池 基義 東北大学, 多元物質科学研究所, 助教 (20420010)
|
研究期間 (年度) |
2005 – 2007
|
研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
|
配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2007年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2006年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
|
キーワード | 糖キャリアリピド / ウンデカプレニルリン酸 / ドリコール / ファルネシル二リン酸 / プレニル鎖延長酵素 / フリップーフロップ / フリップ-フロップ / ペプチドグリカン生合成 |
研究概要 |
真正細菌のペプチドグリカン層やリポ多糖などの生合成においては、糖キャリア脂質と呼称されるポリプレニルリン酸が親水性のペンタペプチドオリゴ糖などの輸送体として機能しており、高度に疎水的なリン脂質で構成される細胞膜間の動的反転輸送を行なっている。この、フリップ・フロップと呼ばれる細胞膜間の動的糖鎖輸送によって、細胞質で生合成された親水性のペンタペプチドオリゴ糖などを細胞表面にフリップ・フロップ輸送した後に、ウンデカプレニルリン酸の細胞質側への回収反応を触媒する酵素が存在しないと、細菌の高度に効率的な細胞分裂に伴う生活環を維持できない。この糖キャリア脂質の回収のためのフリップ・フロップ反応の存在を証明するために、NBD基を蛍光団とした蛍光ラベル基質を合成した。この蛍光プローブ基質を用いて、生体脂質二重膜の内層および外層に蛍光プローブ基質を導入させた後インキュベーションし、さらにジチオナイトを添加して細胞外層表面の蛍光を消失させ、その状態における蛍光光度を定量化することによる回収反応の測定法を確立したので、この測定法を枯草菌Bacillus Subtilisの細胞膜の内側に取り込ませたプローブの蛍光強度から蛍光プローブの取り込み活性を評価した。この系にトリプシンを添加してプロテアーゼ処理を行うと、プローブの取り込み活性が低下したが、この系にプロテアーゼ阻害薬を加えると取り込み活性の低下は回復した。このことから、このプローブの取り込み過程にはある種のタンパク質が関与していることを示唆する証明がなされた。
|