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エピジェネティクスのためのメチル化DNA認識蛍光プローブの開発

研究課題

研究課題/領域番号 18655073
研究種目

萌芽研究

配分区分補助金
研究分野 生体関連化学
研究機関九州大学

研究代表者

松浦 和則  九州大学, 大学院・工学研究院, 准教授 (60283389)

研究期間 (年度) 2006 – 2008
研究課題ステータス 完了 (2008年度)
配分額 *注記
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2008年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2007年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2006年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
キーワードエピジェネティクス / メチル化DNA / 蛍光プローブ / 希土類錯体 / ポリシアル酸
研究概要

エピジェネティクスの一例として、ゲノム上のDNAメチル化が知られている。ゲノムの異常メチル化を簡便に検出する手法が開発されれば、腫瘍マーカーや抗癌剤感受性の指標として有用であると思われる。本研究では、メチル化されたDNAを特異的に認識する蛍光分子プローブの開発を目的としている。
昨年度、水中でリン酸やカルボン酸を配位しうる蛍光性希土類錯体として、Eu^<3+>錯体([Eu(tpen)Cl_2]ClO_4)を合成し、そのメチル化DNA認識能およびポリシアル酸(コロミン酸)およびシアル酸の検出を試みたところ、DNAメチル化による蛍光スペクトル変化は見られなかったものの、ポリシアル酸とは強く結合し、シアル酸センサーとなりうることを見出した。今年度は、類似の錯体として、[Tb(tpen)Cl_2]ClO_4を合成し、その糖鎖センサーとしての評価を行った。Tb(tpen)錯体は、水中にて260nm励起により、545nmにEu錯体よりも強い蛍光を示した。このTb(tpen)錯体のpH7緩衝水溶液にコロミン酸を添加すると、蛍光強度の大きな減少が見られたが、シアル酸モノマーやグルコロン酸などを添加しても蛍光強度が殆ど変化しなかった。Eu錯体ではシアル酸が結合するが、Tb錯体では結合しないことは、^1H-NMR解析からも支持された。さらに、細胞膜表面上で様々な生理現象に関わっている糖脂質ガングリオシド集合体との相互作用を検討したところ、Tb(tpen)錯体はGM3の添加によって蛍光強度が大きく減少するが、その糖鎖成分(シアリルラクトース)を添加しても殆ど蛍光強度が変化しないことがわかった。つまり、Tb(tpen)錯体は、シアル酸の集合状態を認識して蛍光強度が変化していると思われる。本成果については、第ll回生命化学研究会および日本化学会第89春季年会にて学会発表している。

報告書

(3件)
  • 2008 実績報告書
  • 2007 実績報告書
  • 2006 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2009 2008 2007

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] In Situ Observation of Spherical DNA-assembly in Water and Controlled Release of Bound Dyes2007

    • 著者名/発表者名
      K. Matsuura, et. al.
    • 雑誌名

      Biomacromolecules 8

      ページ: 2726-2732

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] 蛍光性希土類錯体とポリシアル酸の相互作用2009

    • 著者名/発表者名
      ○菓子野翼, 田尾周一, 松浦和則, 君塚信夫
    • 学会等名
      日本化学会第89春季年会
    • 発表場所
      日本大学理工学部
    • 年月日
      2009-03-28
    • 関連する報告書
      2008 実績報告書
  • [学会発表] 希土類金属錯体によるシアル酸認識2008

    • 著者名/発表者名
      ○松浦和則, 田尾周一, 菓子野翼, 君塚信夫
    • 学会等名
      第11回生命化学研究会 〜生命化学をシステムで捉えたら〜
    • 発表場所
      水上館 (群馬県)
    • 年月日
      2008-11-28
    • 関連する報告書
      2008 実績報告書
  • [学会発表] 蛍光性ユウロピウム錯体を用いたシアル酸およびポリシアル酸の認識2007

    • 著者名/発表者名
      松浦 和則, 田尾 周一, 君塚 信夫
    • 学会等名
      第27回日本糖質学会年会
    • 発表場所
      九州大学医学部
    • 年月日
      2007-08-02
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書

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公開日: 2006-04-01   更新日: 2016-04-21  

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