研究課題/領域番号 |
18656012
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
薄膜・表面界面物性
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
荻野 俊郎 横浜国立大学, 大学院・工学研究院, 教授 (70361871)
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研究分担者 |
岩田 博夫 京都大学, 再生医科学研究所, 教授 (30160120)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2007年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2006年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
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キーワード | 生体材料 / 先端機能デバイス / ナノチューブ / ナノバイオ / 表面・界面物性 / 表面・界面活性 |
研究概要 |
本研究課題の目標は、(1)カーボンナノチューブ(以下、CNT)/生体分子ナノ集積デバイスの要素技術へ向けた生体適合性基板の創製、(2)CNTのバイオ・医療応用へ向けた生体適合性基板の創製、の2点である。この目標に向けて、CNTと生体分子の吸着特性、CNTを用いた高効率遺伝子導入、固体基板表面の物性制御によるタンパク質や脂質二重膜の選択的吸着の試み、等を行った。 CNTの医療応用を目的のひとつとしているので、CNT表面への生体有害物質の吸着評価を、特にCNTの形状や表面状態への依存性に着目して進めた。生体有害物質として、血漿吸着療法におけるビリルビン(アルブミンに吸着したビリルビンを含む)に焦点を定め、各種のカーボンナノ物質の除去率を評価した。その結果、ビリルビン除去効率は、多層CNTの方が単層CNTより優れていることを見出した。また、実際の医療応用へ向けて、安全性の確認が取れていないCNTを用いることから、液相へ流れ出さないCNTシートの作製技術を開発した。 一方、固体基板上については、ステップ配列条件を選んだサファイア表面に疎水/親水ドメイン構造が自己組織化されることを見出した。この表面を用いて、アルブミン、フェリチン、フィブリノーゲン、アビジンという各種タンパク質の吸着特性を詳細に調べ、タンパク質分子の構造に由来する特徴的な吸着パターンが発現することを発見した。 生体適合性基板として分散系CNTシートを開拓し、細胞工学への応用として、高効率遺伝子導入を継続した。その結果、CNTシートの有用性の可能性が得られたので、本研究成果の最初の論文に示す発表を行った。
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