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固体高分子膜を用いた超高真空用水素排気ポンプの開発研究

研究課題

研究課題/領域番号 18656015
研究種目

萌芽研究

配分区分補助金
研究分野 薄膜・表面界面物性
研究機関大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構

研究代表者

末次 祐介  大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 助教授 (20187610)

研究期間 (年度) 2006
研究課題ステータス 完了 (2006年度)
配分額 *注記
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2006年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
キーワード構造・機能材料 / 高分子構造・物性 / 水素 / 燃料電池
研究概要

試験用の膜電極接合体として、今回はDuponのNafion117(アノードPt-Ru/C、カソードPt/C、厚み20μm、50mmx50mm)を採用した。試験ポンプは、"太鼓"状の構造をしており、両側に2枚の膜を取り付け排気口とし、内部を大気とした。膜の真空側(排気口側)は、大気圧で膜が変形・破損しないように、網状の板で押さえた。真空側、大気側は絶縁され、両側に電圧を印加することができる。ただし、大気側真空シールに不具合が生じ、10^<-4>Pam^3/s程度の洩れが生じた。そのため、まずは排気作用の原理実証を目標として、試験ポンプ内部も排気することとした(約3Pa)。試験ポンプを挿入する真空チェンバー(ターボ分子ポンプで排気)には残留ガス分析計を取り付けた。真空チェンバー側圧力は約1×10^<-5>Pa、3Paであった。温度は室温である。
実験では、膜の真空側(外側)に80Vまで正負の直流電圧を加え、残留ガス成分の変化を調べていった。測定開始初期、膜に電圧を加えると、電圧の正負に関わらず圧力が上昇した。詳細な機構は不明であるが、電圧を印加し続けると次第に低下した。この初期のガス放出が小さくなった段階で、再度電圧を加えて残留ガスの変化を調べた。その結果、外側に正の電圧を加えると、若干だが水素分圧が減少した。水はほとんど変化しなかった。一方、膜外側に負の電圧を加えると、水素、水の分圧ども明らかに増大した(80Vで約2倍)。他のガス(一酸化炭素など)はいずれの場合も分圧が増加した。これは、膜に水素に対して選択的な透過作用があることを意味し、ポンプとして作用可能であることを示唆するものである。今回の試験ポンプでは真空洩れを生じたことから、排気ポンプとしての動作は確認できなかった。また、膜自身からのガス放出も想定以上に多かった。これらの問題を解決していくことが今後の課題である。

報告書

(1件)
  • 2006 実績報告書

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公開日: 2006-04-01   更新日: 2016-04-21  

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