研究課題/領域番号 |
18656200
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
構造・機能材料
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
須藤 祐司 東北大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (80375196)
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研究分担者 |
山内 清 東北大学, 先進医工学研究機構, 教授 (70375202)
貝沼 亮介 東北大学, 多元物質科学研究所, 教授 (20202004)
石田 清仁 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20151368)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2007年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2006年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 形状記憶合金 / Au-Cu-Al / マルテンサイト変態 / 高X線造影性 / Pd-In / ステント / 超弾性特性 / 医療デバイス / 形状記憶特性 |
研究概要 |
本研究では、高比重貴金属超弾性合金の創製を目的として、種々のAu系合金をはじめとする種々の貴金属系合金を溶製し、相平衡およびマルテンサイト変態を調査し下記の知見を得た。 [1.合金設計]前年度の知見より、Au-Cu-Al-Mn合金において、19.2カラット以上のAuを含むAu系形状記憶合金(比重:約13.3g/cm^3)を開発したが、極めて脆く、良好な超弾性効果を得ることが出来ない事が明らかとなった。そこで本研究では貴金属系Au-Pd合金に着目し、各種合金の相安定性を調査したところ、Au-Pd-In合金のPdリッチ側において、マルテンサイト変態することを見出した。更に、範囲を広げ相平衡を調査した所、Pd-In-Fe合金においてマルテンサイト変態が生じ、形状記憶効果を示す事が分かった。本合金においても10g/cm^3以上の比重が得られるためAu系合金同様に、高造影性医療用材料となり得る。 [2.超弾性特性]Pd-In系合金は、固液2相領域が狭く、極めて単結晶が作製し易い事が分かった。そこで、μPD引下げ法によりφ1.5mm程度の単結晶線材を作製し、超弾性特性を評価したところ、4%以上の超弾性歪みが得られる事が分かった。この実測値は現象論解析より予測される値と良い一致を示した。その結果より単結晶方位を適切に制御することにより最大で約15%の超弾性歪みを得られると示唆される。 [3.医療デバイス可能性]アノード分極測定により、本合金は極めて耐食性に優れる事が判った。Pdは既に歯科用材料としても知られており、本貴金属系Pd-In高比重超弾性合金の医療デバイス材料への適用が期待される。
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