研究課題/領域番号 |
18656205
|
研究種目 |
萌芽研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
構造・機能材料
|
研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
池野 進 富山大学, 理工学研究部, 教授 (70115129)
|
研究分担者 |
升方 勝己 富山大学, 理工学研究部, 教授 (80157198)
野瀬 正照 富山大学, 芸術文化学部, 教授 (70269570)
|
研究期間 (年度) |
2006 – 2007
|
研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
|
配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2007年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2006年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
|
キーワード | 表面改質 / 高強度パルス重イオンビーム / アモルファス / 金属ガラス / アルミニウム基金属ガラス / アルミニウム / 極表面 / 複合化 / 強電圧パルス電流 / X線回折 / EDS分析 / ナノインデンター |
研究概要 |
金属ガラスの新製造法およびアルミニウム材料の表面改質の新手法の開発を行うために、高強度パルス重イオンビームをアルミニウム表面に照射して、金属ガラス薄膜の作製を試みた。アルミニウム、ガドリニウム、ニッケルの3種の元素で構成された典型的なアルミニウム基の金属ガラス成分で合金を作製し、高強度パルス重イオンビームで極表面を照射して溶解した結果、アモルファスもしくは金属ガラス化したX線プロファイルが得られた。ナノインデンテーションにより、形成した薄膜の硬さを測定した結果、イオンビームを照射していない部分と比較し、照射した部分は約4倍の硬さを持っていることがわかった。さらに、同種の元素を使用して、化学蒸着堆積法によってSi基板上に薄膜を形成した。形成された薄膜は、金属光沢を示し、化合物の生成は見られず、電子顕微鏡用プラズマ成膜装置により試料表面を洗浄しその表面を電子顕微鏡によって観察したところ,組織が非常に均一でその表面は平坦であることが確認された。形成された薄膜の元素分析を行った結果、得られた薄膜が典型的なアルミニウムの金属ガラス成分であり、アモルファスもしくは金属ガラス化したX線プロファイルを示した。この薄膜において、イオンビーム照射を行うことにより、これまで未解明であったアモルファス薄膜の相変態に関する機構に対し、重要な学術的見地が得られることが期待される。本法を適用することにより、金属基板の極表面に金属ガラス膜を形成させる手法が開発され、表面改質薄膜の新しい作成法が開発された。今後は、通常のアルミニウム合金上に金属ガラスの薄膜を形成させ、表面強度を上げることによる傾斜材料の開発が期待される。
|