研究課題
萌芽研究
本年度は、まず前年度に引き続き水と空気を用いた水モデル実験を実験条件を変えて行い、光触媒によって接触角の制御がどの程度可能であるのかについての基礎的知見を得た。特に水の汚れや界面活性剤の混入による接触角の変化について調べた。水モデル実験で光触媒を用いる場合には、Y字管の枝管の一方を透明あるいは半透明な材料とし、もう一方を酸化チタンとした状態で光を照射する。このとき、両方の壁はともに濡れ性を悪くしておく必要がある。前者の壁には市販されている撥水剤を塗布した。酸化チタンはスパッタ法あるいは溶射法で皮膜して、その表面にフラクタルな凹凸を付与して接触角を制御し、Wenzelの理論が示しているように、濡れ性を悪くした。この状態で紫外線を当てて、濡れ性をよくすれば、当初、両方の枝管にほぼ均等に流れていた気泡は濡れ性の悪いほうにのみ流れ込むことになる。この点に留意して、下記の項目について検討を行った。(1)酸化チタン皮膜と水との接触角を90度以上にすることが可能かどうかについて基礎的知見を得た。特に実用的見地から、水の中の汚れや表面活性剤の影響について調べた。(2)紫外線を照射したとき、接触角をどの程度の範囲で変化させることができるかを、上記課題と同様に水の中に汚れや表面活性剤を添加して調べるとともに、気液分離実験を実施した。た。
すべて 2007 2006
すべて 雑誌論文 (10件) (うち査読あり 4件)
J. JSEM 7
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