研究課題/領域番号 |
18656266
|
研究種目 |
萌芽研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
リサイクル工学
|
研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
仁科 辰夫 山形大学, 大学院理工学研究科, 助教授 (60172673)
|
研究期間 (年度) |
2006
|
研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
|
配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2006年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
|
キーワード | リチウムイオン二次電池 / 再生利用 / リサイクル / 集電体 / 活物質 / バインダ / 剥離 / 発熱 |
研究概要 |
市販携帯電話用リチウムイオン二次電池の解体評価試験の結果、リチウムイオン二次電池の性能劣化は活物質自体の化学的劣化によるものよりも、集電体からの活物質コンポジットの剥離にその原因があるという事実に基づき、 1.劣化電池の活物質コンポジットを剥離・分離し、再度混練し直すことによる電極特性の復活を実証する 2.わが国、並びに米国、台湾、中国、フランスにおけるリチウムイオン二次電池のリサイクル実施、リサイクル技術の現状と将来計画に関する調査研究を実施する 3.上記結果を元に、各素材まで分離・精製している従来のリサイクル手法ではなく、廃棄電池の部材をできるだけそのままで再利用することによるコストの低減と低環境負荷性に優れたリユーズ志向の新プロセス技術を、わが国の電池工業会を通じて世界に向けて提案する を目的として研究を行った。 1.に関しては、収集した携帯電話、メモリプレーヤ、デジカメ、ノートPC用劣化リチウムイオン二次電池を分解したところ、そのほとんどが活物質コンッポジットが集電体より剥離していた。剥離した活物質コンッポジットを再度混練して特性を評価したところ、活物質自体は十分な活性を有していることを確認でき、劣化の主原因が集電体からの剥離にあることを確認できた。なお、最近の携帯電話用電池はコストダウンの影響か、粗悪になってきているようであり、使用中に発熱するという苦情が増加していることをアンケート調査から見出した。 2.に関しては、台湾の状況を調査できたに留まっているが、まだ具体的な対応策が出来ていないようである。本研究に関して台湾工業技術研究院が興味を示してくれており、世界規模での展開に応用できそうである。 3.に関しては、まだ基礎データが出始めた段階であり、今後検討を進めていく。
|