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ミトコンドリア転写因子の老化への関与の分子遺伝学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 18657002
研究種目

萌芽研究

配分区分補助金
研究分野 遺伝・ゲノム動態
研究機関お茶の水女子大学

研究代表者

松浦 悦子  お茶の水女子大学, 大学院・人間文化創成科学研究科, 教授 (00111691)

研究期間 (年度) 2006 – 2007
研究課題ステータス 完了 (2007年度)
配分額 *注記
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2007年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2006年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
キーワードミトコンドリア / ショウジョウバエ / 老化 / TFAM
研究概要

本研究では,mtDNAへのTFAMタンパク質の非特異的な結合が生体に及ぼす影響を明らかにすることにより,老化におけるTFAMの役割を考察することを目的としている。このために,ショウジョウバエとヒトのTfam遺伝子について,mtDNAとの特異的な結合に必要とされているC末端側32アミノ酸残基を欠く遺伝子を作成してショウジョウバエに導入し,GAL4-UAS遺伝子強制発現系を用いて発現させた。本年度は,ミトコンドリアの形態への影響について,さらに解析を進めた。
(1)TFAMの過剰発現個体の胸部筋肉におけるミトコンドリアを,電子顕微鏡によって観察した。過剰なTFAMの存在下では,クリステや内膜の疎化,及びマトリクスの密度低下が引き起こされ,その程度は加齢が進むにつれて増大した。特に,生存率が大きく低下し始める12日齢頃からこの変化は顕著になり,電子顕微鏡写真におけるミトコンドリア領域での密度の差は,過剰発現個体とコントロール個体で有意であった。
(2)胸部の筋肉組織においては,ミトコンドリアの形態と筋原繊維の状態に関連がみられた。形態が著しく変化したミトコンドリアに囲まれた筋原繊維や,周囲のミトコンドリアの数が極端に減少している筋原繊維では,その損傷の程度がひどく,サルコメア構造にも影響が及んでいることが示された。
適正な量のTFAMタンパク質とmtDNAの結合が,ミトコンドリアの機能,ひいては個体の活動の維持にとって重要であることが,本研究の結果より示唆される。本研究で示されたようなミトコンドリアの構造の変化は,呼吸活性にも影響し,さらには,筋原繊維の保持にも重要であると考えられる。今後,過剰なTFAMの存在下におけるミトコンドリアの活性を確認するとともに,mtDNAの転写や複製への影響を明らかにすることは,ミトコンドリアと老化の関連の理解に大きく貢献するものと期待される。

報告書

(2件)
  • 2007 実績報告書
  • 2006 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] ショウジョウバエのミトコンドリア転写因子Aの過剰発現個体におけるミトコンドリアの形態2007

    • 著者名/発表者名
      中村淳子(お茶大)・康東天(九大)・松浦悦子(お茶大)
    • 学会等名
      日本遺伝学会 第79回大会
    • 発表場所
      岡山大学
    • 年月日
      2007-09-19
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書

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公開日: 2006-04-01   更新日: 2016-04-21  

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