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転移可能な新規ヘリトロン様トランスポゾンHeliplの構造と転移機構

研究課題

研究課題/領域番号 18657004
研究種目

萌芽研究

配分区分補助金
研究分野 遺伝・ゲノム動態
研究機関九州大学

研究代表者

仁田坂 英二  九州大学, 大学院・理学研究院, 助教 (60222189)

研究期間 (年度) 2006 – 2007
研究課題ステータス 完了 (2007年度)
配分額 *注記
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2007年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2006年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワードトランスポゾン / ヘリトロン / アサガオ
研究概要

ヘリトロン(Helitron)は近年のゲノム研究の進展に伴い、高等生物ゲノムの数パーセントを占めるほど多数存在することが明らかになったトランスポゾンである。しかし、これまでヘリトロンの挿入突然変異体についてはトウモロコシ等、数えるほどしか見つかっておらず転移活性のあるものは知られていない。我々が見いだしたマルバアサガオのFP遺伝子(C機能MADS-box遺伝子)に挿入していたHeliplは稀に体細胞復帰変異を起こすため、この系を用いてヘリトロンの自律性因子を含む構造と、その転移機構を明らかにすることを目的として研究を行っている。マルバアサガオのコスミドベクターライブラリーから得られたヘリトロン間で内部にコードされている遺伝子の構造や塩基配列の違いを解析した。その結果、fp遺伝子に挿入しているHeliplは自律性因子の可能性があることが示されたため、アグロバクテリウムを介した形質転換によってシロイヌナズナに導入し、その転移活性を解析した。導入したHeliplの両側を挟むようなプライマーを用いて、離脱した部位の塩基配列を解析したところ、マルバアサガオ中で見られるような、野生型のゲノム配列には復帰しておらず、数塩基の欠失が見られた。これは独立の復帰クローンにおいて共通に見られたため、何らかの機構が介在する可能性が考えられた。マルバアサガオにおけるHeliplの離脱はもとのゲノム配列と全く同じように離脱するが、独立の復帰イベントに由来する複数のクローンについて、離脱部位の周囲の配列を調べたところ、多くの点塩基置換が導入されていた。これはHeliplが離脱した部位に起こる2重鎖切断を宿主が修復する際に行う誤りがちな修復に由来すると考えられた。今回Helipl自体が自律性かどうかの確証は得ることができなかったが、Hellplファミリーは唯一の転移可能なヘリトロンとして今後のトランスポゾン研究への利用が期待される。

報告書

(2件)
  • 2007 実績報告書
  • 2006 実績報告書
  • 研究成果

    (25件)

すべて 2008 2007 2006

すべて 雑誌論文 (12件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (12件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Characterization of a novel gravitropic mutant of morning glory,weeping22008

    • 著者名/発表者名
      Kitazawa E, Miyazawa Y, Fujii N, Nitasaka E, Takahashi H
    • 雑誌名

      Advance in Space Research (印刷中)

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] Morphological mutants induced by transposable elements in the Japanese morning glory2008

    • 著者名/発表者名
      E. Nitasaka
    • 雑誌名

      Gamma Field Symposia (印刷中)

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [雑誌論文] 遺伝子の働きから見たアサガオの形づくりのしくみ2008

    • 著者名/発表者名
      仁田坂 英二
    • 雑誌名

      彷書月刊 3月号(269)

      ページ: 28-31

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [雑誌論文] アサガオ:日本独自のモデル植物2008

    • 著者名/発表者名
      仁田坂 英二
    • 雑誌名

      細胞工学 26(7)

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [雑誌論文] 江戸時代にブレイクした変化アサガオとトランスポゾン転移2007

    • 著者名/発表者名
      仁田坂 英二
    • 雑誌名

      蛋白質核酸酵素 52(15)

      ページ: 1959-1964

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [雑誌論文] 日本生まれのモデル植物-アサガオ2007

    • 著者名/発表者名
      仁田坂 英二
    • 雑誌名

      ビオフィリア 3(3)

      ページ: 64-68

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [雑誌論文] トランスポゾンによるアサガオの品種分化のメカニズム2007

    • 著者名/発表者名
      仁田坂英二
    • 雑誌名

      遺伝別冊 No. 21

      ページ: 77-81

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] The FEATHERED gene is required for polarity establishment in lateral organs especially flowers of the Japanese morning glory (Ipomoea nil)2006

    • 著者名/発表者名
      Iwasaki, M., Nitasaka, E.
    • 雑誌名

      Plant Mol. Biol. 62

      ページ: 913-925

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] Isolation of cDNAs for R2R3-MYB, bHLH, and WDR transcriptional regulators and identification of c and ca mutations conferring white flowers in the Japanese morning glory.2006

    • 著者名/発表者名
      Morita Y, Saitoh M, Hoshino A, Nitasaka E, Iida S
    • 雑誌名

      Plant Cell Physiol. 47

      ページ: 457-470

    • NAID

      10018120973

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] アサガオ2006

    • 著者名/発表者名
      仁田坂英二
    • 雑誌名

      遺伝 60(5)

      ページ: 45-47

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] 変化アサガオにおける花・葉型の多様性2006

    • 著者名/発表者名
      仁田坂英二
    • 雑誌名

      バイオサイエンスとインダストリー 68(8)

      ページ: 9-10

    • NAID

      10017643307

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] アサガオ突然変異体を中心としたリソース事業の概要2006

    • 著者名/発表者名
      仁田坂英二
    • 雑誌名

      BioResource Newsletter 2(3)

      ページ: 1-4

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [学会発表] アサガオにおいて中央側方軸形成を支配する立田遺伝子の単離および解析2008

    • 著者名/発表者名
      冨山 大喜、仁田坂 英二
    • 学会等名
      第5回アサガオ研究集会
    • 発表場所
      基礎生物学研究所
    • 年月日
      2008-03-11
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [学会発表] アサガオにおいて向背軸形成を支配する笹遺伝子の単離および解析2008

    • 著者名/発表者名
      藤本(黒木) 理恵、古賀 里美、仁田坂 英二
    • 学会等名
      第5回アサガオ研究集会
    • 発表場所
      基礎生物学研究所
    • 年月日
      2008-03-11
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [学会発表] Tpn1ファミリーの転移は3'末端を欠失した単一コピーの自律性因子に誘発されている2008

    • 著者名/発表者名
      横山 講平、仁田坂 英二
    • 学会等名
      第5回アサガオ研究集会
    • 発表場所
      基礎生物学研究所
    • 年月日
      2008-03-10
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [学会発表] アサガオにおいて向背軸形成に関与し葉や花の形態を決定するDELICATE遺伝子の解析2007

    • 著者名/発表者名
      黒木 理恵、仁田坂 英二
    • 学会等名
      第30回日本分子生物学会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜
    • 年月日
      2007-12-11
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [学会発表] アサガオにおける中央側方軸に沿った側生器官形成を支配する立田(MAPLE)遺伝子の解析2007

    • 著者名/発表者名
      冨山 大喜、仁田坂 英二
    • 学会等名
      第30回日本分子生物学会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜
    • 年月日
      2007-12-11
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [学会発表] アサガオの笹(delicate)変異体の解析から明らかになった向背軸の形成機構2007

    • 著者名/発表者名
      黒木 理恵、仁田坂 英二
    • 学会等名
      第79回日本遺伝学会
    • 発表場所
      岡山大学
    • 年月日
      2007-09-21
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [学会発表] アサガオのTpnトランスポゾンにおける自律性因子の探索2007

    • 著者名/発表者名
      横山 講平、仁田坂 英二
    • 学会等名
      第79回日本遺伝学会
    • 発表場所
      岡山大学
    • 年月日
      2007-09-19
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [学会発表] トランスポゾンによって誘発されたアサガオの有用形質2007

    • 著者名/発表者名
      仁田坂 英二
    • 学会等名
      第46回ガンマーフィールドシンポジウム「突然変異による有用遺伝子の創出と解析」
    • 発表場所
      水戸三の丸ホテル
    • 年月日
      2007-07-12
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [学会発表] アサガオのTpnトランスポゾンにおける自律性因子とTpnA1との関係2007

    • 著者名/発表者名
      横山 講平、仁田坂 英二
    • 学会等名
      第60回日本動物・植物・生態学会九州支部合同大会
    • 発表場所
      九州産業大学
    • 年月日
      2007-05-20
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [学会発表] アサガオの向背軸形成に関与する笹(delicate)変異体の原因遺伝子の同定2007

    • 著者名/発表者名
      黒木 理恵、仁田坂 英二
    • 学会等名
      第60回日本動物・植物・生態学会九州支部合同大会
    • 発表場所
      九州産業大学
    • 年月日
      2007-05-20
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [学会発表] アサガオにおける形態形成突然変異体、柳(maple-willow)の原因遺伝子の探索2007

    • 著者名/発表者名
      冨山 大喜、仁田坂 英二
    • 学会等名
      第60回日本動物・植物・生態学会九州支部合同大会
    • 発表場所
      九州産業大学
    • 年月日
      2007-05-20
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [学会発表] アサガオにおけるB機能MADS-box遺伝子の突然変異体、捻梅(cd)および無弁花(ps)の解析形成に関与する笹(delicate)変異体の原因遺伝子の同定2007

    • 著者名/発表者名
      平本 哲也、仁田坂 英二
    • 学会等名
      第60回日本動物・植物・生態学会九州支部合同大会
    • 発表場所
      九州産業大学
    • 年月日
      2007-05-20
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [図書] アサガオの形を決める遺伝子を探す-植物まるかじり叢書「進化し続ける植物たち」葛西奈津子編著2008

    • 著者名/発表者名
      仁田坂 英二(一部の執筆を担当)
    • 総ページ数
      162
    • 出版者
      化学同人
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書

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公開日: 2006-04-01   更新日: 2016-04-21  

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