研究課題/領域番号 |
18657015
|
研究種目 |
萌芽研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
植物生理・分子
|
研究機関 | 基礎生物学研究所 (2007) 筑波大学 (2006) |
研究代表者 |
加川 貴俊 基礎生物学研究所, 光情報研究部門, 特別協力研究員 (70271533)
|
研究期間 (年度) |
2006 – 2007
|
研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
|
配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2007年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2006年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
|
キーワード | フォトトロピンファミリー / ネオクローム / ホウライシダ / シダ / 前葉体 / 光受容体 |
研究概要 |
葉緑体光定位運動は緑色の葉緑体を持つ藻類から種子植物まで幅広くフォトトロピンファミリーにより制御されている。これまで、藻類ビザオリのネオクロムームを解析してきた。本年度は、シダ形質転換機構の解明のために、シダネオクロムームの解析を行った。これまでホウライシダからはネオクロームの突然変異体rapが数多く取られてきていたが、そのなかでrap31は非常に興味深い変異によりフィトクロム領域のYがAに変わっていることによりその機能を失っていた。C末端側のゲノムDNAが失われているrap2は、タンパク質レベルでの発現量はほとんど認められないが、このrap31はほとんど野生型の発現量とは違いが認められなかった。大腸菌によりrap31のフィトクロム領域を発色団とともに発現させて、回収し、その分光学的特性を調べる。吸収極大にはあまり変化が認められないが、赤色光を照射してもその吸収はほとんど変化しない。しかし、フィトクロムビリンを発色団とした場合赤色光(645nm)または青色光(385nm)を励起のピークとする蛍光(678nm)が観察することができ、ファイコシアノビリンを発色団とした場合には、赤色光(647nm)をピークとする蛍光(664nm)が観察できた。 この変異は、発色団で受けた光がタンパク質の構造変化、さらにはキナーゼ領域の構造変化を引き起こすことができず、その吸収したエネルギーは外部の蛍光として放出してしまうことから、Yはタンパク質構造を変化させるのに非常に重要な役割を担っていることがわかった。この変異は、発色団で受けた光がタンパク質の構造変化、さらにはキナーゼ領域の構造変化を引き起こすことができず、その吸収したエネルギーは外部の蛍光として放出してしまうことから、Yはタンパク質構造を変化させるのに非常に重要な役割を担っていることがわかった。
|