研究課題/領域番号 |
18657036
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
構造生物化学
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研究機関 | 独立行政法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
千田 俊哉 独立行政法人産業技術総合研究所, 生物情報解析研究センター, 主任研究員 (30272868)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2007年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2006年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 結晶成長 / 無酸素条件 / 結晶化 / 酸化還元 / フェレドキシン / フェレドキシン還元酵素 |
研究概要 |
これまでの実験から、無酸素条件下の結晶化では、サンプル状態の的確な把握が重要であることが明らかになった。特に酸化還元に関与するタンパク質の場合、酸化還元状態の違いが結晶化に大きな影響を与える。そこで無酸素チャンバー内で分光測定が簡便に行えるようなシズテムが必要なため、チャンバー内でのUV-vis吸収スペクトルの測定結果をチャンバー外のPCに転送可能なシステムを構築した。無酸素条件下で作成した結晶を外部に持ち出す際には、ガラス製のディプレッショングラスに真空グリース(Apiezon社製)を用いて封をすることで、長期間(1週間以上)安全に持ち出せることがわかった。この方式を用いればチャンバー外部の顕微鏡等で色、形状等の詳しい観察が容易になる。ガラスの材質を変更すれば、無酸素状態を保ったまま結晶の分光測定を可能にするセルを作成する事ができると考えられた。今年度はフェレドキシン-フェレドキシン還元酵素系以外への応用として、鉄硫黄クラスターを含むtRNA修飾酵素(SAM)を用いて、無酸素条件下で鉄硫黄クラズター再構成、結晶化を試み、これらを成功させた。これに加え、D-アスパラギン酸酸化酵素(DDO)の結晶化を嫌気条件下で行い、結晶を得る事に成功した。対照実験として行った酸素存在下での結晶化と比較したところ、嫌気条件下での結晶化のほうが再現性よく結晶が得られる事が判明した。これは、タンパク質に対する酸化ストレズの低下が主たる原因と考えられるが、詳しくは更に分析を進める必要がある。更に、無酸素条件下で得たDDOの結晶を用いて結晶構造決定に成功した。いくつかの反応中間体結晶も無酸素条件下で作成し構造決定した。
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