研究課題/領域番号 |
18657065
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
細胞生物学
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研究機関 | 独立行政法人理化学研究所 |
研究代表者 |
米村 重信 独立行政法人理化学研究所, 電子顕微鏡解析室, 室長 (60192811)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2007年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2006年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 損傷修復 / ミオシン / アクチン / レーザー / 細胞接着 / 収縮 / GFP / ラメリポディア |
研究概要 |
昨年度確立したレーザー光による単一細胞殺傷法を使った実験系を用いて、本年度は細胞がどのようにして、損傷修復の特定の様式を選択するのか、またそれぞれの損傷修復の意義を探る実験を行った。損傷修復の様式には2種類あり、極性化した上皮細胞(細胞の周りを隙間なく接着構造が取り巻いている)の場合はアクトミオシンによるリングが傷口の周囲の細胞を貫くように形成され、その協調的な収縮によって傷口の修復と死細胞の排除が行なわれる。極性化の弱い上皮細胞や繊維芽細胞(細胞間の接着構造に大きな隙間が見られる)では、リングは形成されず、ラメリポディアの形成とそれにともなう個々の細胞の移動によって修復が行なわれる。このように細胞間の接着の様式により、修復の機構は異なるようである。それを確かめるため、細胞間の接着が阻害される、低カルシウムの培養条件下で損傷修復を行わせたところ、本来リングを作る、極性化した上皮細胞でもリングは形成されず、ラメリポディアによる修復が行われた。より特異的な実験として、細胞間接着に必須なαカテニン分子を発現しない細胞株とそれにαカテニンを導入して極性化した上皮になった細胞株とにおける損傷修復を比較した。この場合は培養液のカルシウムの有無にかかわらず、接着機能のない細胞にはリングは形成されず、ラメリポディアによって損傷修復が行われた。極性化した上皮細胞の特徴はバリア機能と呼ばれ、すなわちタイトジャンクションを持ち、上皮シートを介した物質の移動が制限されていることである。実際にタイトジャンクションを形成するタンパク質クローディンの挙動を観察すると、リングを使っての修復の場合はリングの修復とともにタイトジャンクションも速やかに延長してバリア機能の破綻を短時間にとどめていることがわかった。
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