研究課題/領域番号 |
18657067
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
発生生物学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
馬場 忠 筑波大学, 大学院・生命環境科学研究科, 教授 (40165056)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2007年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2006年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 転写抑制 / 生殖細胞 / 癌化 / 転写脱抑制 / マウス |
研究概要 |
近年、ヒトの癌細胞で複数の精巣特異的遺伝子が発現していることが報告され、癌精巣抗原(C/Tantigen)としてグループ化されている。癌細胞での精巣特異的遺伝子の発現は、本来「オフ」である生殖細胞の遺伝子発現プログラムが体細胞で「オン」となるために癌化が促進されているのではないかと考えられる。そこで、この研究では、癌精巣抗原のひとつであるセリンプロテアーゼTESP5の癌細胞における精巣特異的遺伝子の転写制御機構を明らかにするために研究を行った。 TESP5遺伝子のプロモーター領域にあるシス因子を同定するため、転写開始点から上流約1.5kbpの領域を用いて、その下流にルシフェラーゼ遣伝子を連結した各種コンストラクトを作製しルシフェラーゼアッセイを行った。その結果、-470bpから-450bpの間に転写を正に制御する領域が見出され、特に"CCAGG"という配列が重要であることを明らかにした。一方で、-505bpから-490bpの間に転写を抑制する領域が見出された。このことから、今まで報告されてきたメチル化によるTESP5の転写制御だけでなく、配列依存的な制御機構が存在することを明らかにした。また、これらの領域に結合するタンパク質の有無をゲルシフトアッセイによって調べたところ、上記のふたつの領域が存在するときだけ特異的に結合するタンパク質を確認した。これらの結果から、得られた転写制御領域によって他の因子がリクルートされることが考えられた。
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