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マダガスカル南西部乾燥地帯における焼畑耕作と住民の生存戦略

研究課題

研究課題/領域番号 18657079
研究種目

萌芽研究

配分区分補助金
研究分野 人類学
研究機関関西学院大学

研究代表者

安高 雄治  関西学院大学, 総合政策学部, 准教授 (50336187)

研究期間 (年度) 2006 – 2008
研究課題ステータス 完了 (2008年度)
配分額 *注記
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2008年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2007年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2006年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワード森林伐採 / 焼畑耕作 / 飢饉 / 持続的利用 / 生存戦略 / リモートセンシング / マダガスカル / 乾燥地 / 生業活動 / 牧畜 / 食物摂取 / キャッサバ / 救荒食物
研究概要

研究最終年である2008年度は,計画通り1.生態人類学データの分析及びフィールドにおけるフォローアップ調査,また2.森林伐採・焼畑耕作に関するリモートセンシング分析,を行った.
まず,現地調査に入る前に行ったリモートセンシング分析の結果から,近年,特に内陸部の定住者不在のエリアにおいて違法な森林伐採及び焼畑耕作が急速に進行していることが明らかとなった.現地調査では,住民がこれまでに耕作した全焼畑について聞き取りを行い,その後,実際に耕作中或いは耕作後の畑の現状確認を耕作主と共に行った.さらに,耕作作物種などに関する情報も収集した.調査の結果,明らかとなったのは以下の通りである.
研究対象地域の内陸部は,どの集落からも離れており定住者がほとんどいないため,事実上の所有者・利用権利者不在の土地と認識されていた.そのため“早い者勝ち"のフリーアクセス状態となり,最初に森林を伐採した者がその後の利用権を保持する状態となっていた.また,親族間の伝手を頼ることで,利用権が設定された土地の内部に別の人間が耕作を行い,伐採は虫食い状に進行していた.つまり,事実上のフリーアクセスであることが,このエリアにおける急激な森林伐採を引き起こした原因となっていた.
本来,伝統的な焼畑耕作は循環的な利用を前提とした持続的なものであるが,本研究の対象地では必ずしも持続的利用を前提としている訳ではなかった.破壊した森林が元の状態に回復する可能性は低く,かつ長い時間がかかると考えられたが,対象者にとっては眼前の飢饉を乗り切ること,またそのための備えをすることで精一杯であり,長期的な視野に立つことができないのが現状であった.焼畑耕作は飢饉に対しての極めて重要な生存戦略の一つであると考えられた.

報告書

(3件)
  • 2008 実績報告書
  • 2007 実績報告書
  • 2006 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2010 2009 その他

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (1件) 図書 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] マダガスカル南西部の自然保護区拡張における問題と展望2009

    • 著者名/発表者名
      安高雄治
    • 雑誌名

      総合政策研究Journal of Policy Studies 31(in press)

    • NAID

      40016793300

    • 関連する報告書
      2008 実績報告書
  • [雑誌論文] マダガスカル南西部の乾燥地帯における焼畑耕作2009

    • 著者名/発表者名
      安高雄治
    • 雑誌名

      生態人類学会ニュースレター 15(in press)

    • 関連する報告書
      2008 実績報告書
  • [学会発表] マダガスカル南西部の乾燥地帯における森林減少と焼畑耕作2009

    • 著者名/発表者名
      安高雄治
    • 学会等名
      生態人類学会
    • 発表場所
      山梨(ホテル甲斐路)
    • 年月日
      2009-03-22
    • 関連する報告書
      2008 実績報告書
  • [図書] マダガスカルを知るための60章2010

    • 著者名/発表者名
      深潭秀夫, 森山工, 飯田卓(編著)
    • 出版者
      (株)明石書店(刊行予定未定)
    • 関連する報告書
      2008 実績報告書
  • [備考] 「マダガスカルを知るための60章」は発行確定7/6山田氏確認済

    • 関連する報告書
      2008 実績報告書

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公開日: 2006-04-01   更新日: 2016-04-21  

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