研究課題/領域番号 |
18658007
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
作物学・雑草学
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
荒木 英樹 山口大学, 農学部, 助教 (90346578)
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研究分担者 |
辻 渉 鳥取大学, 乾燥地研究センター, COE研究員 (60423258)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2007年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2006年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | 水圧シグナル / 化学シグナル / 根 / 気孔コンダクタンス / 負圧 / 道管 / 気孔閉鎖 / 導管 / 水ポテンシャル / ルートプレッシャーチャンバー / 通導コンダクタンス |
研究概要 |
気孔を閉鎖させるシグナルには、「hydraulic signal(水圧シグナル)」と「chemical signal(化学シグナル)」が知られている。前者は葉の乾燥を伴う気孔閉鎖、後者は葉の乾燥を伴わない気孔閉鎖を説明するシグナル機構である。申請者のグループは、化学シグナルが作用した状態、すなわち葉が乾燥する前に気孔を閉鎖させるような水圧シグナル機構の有無を検証することを目的としている。 葉の水ポテンシャルの低下を伴わずに気孔閉鎖した植物体において、根系を加圧することによって植物体内の負圧を解消した際に再び気孔が開口すれば、その気孔閉鎖の原因が化学シグナルではなく水圧シグナルであることが分かる。この理論に則して、導管や細胞間隙に働く軽微な負圧が気孔制御をになうシグナル伝達媒体であるかどうかを検証した。ダイズでは湛水ストレス中に葉の水ポテンシャルは低下しないものの気孔が閉鎖した。湛水ストレスに曝した個体では根圧が極めて小さいことから、道管中の圧力が正常な個体に比べて低いと予想された。この個体を用いて、葉先端から水滴が滴るように根系に加圧して気孔コンダクタンスの変化を観察したところ、加圧後1時間程度には気孔コンダクタンスが上昇した。乾燥ストレス中のキュウリでも同様の反応が認められた。このことから、湛水ストレス条件下での気孔閉鎖には化学シグナルではなく水圧シグナルが関与している可能性が高まった。
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