研究課題/領域番号 |
18658052
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
食品科学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
田中 俊之 筑波大学, 大学院・生命環境科学研究科, 教授 (10217052)
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研究分担者 |
礒田 博子 筑波大学, 大学院・生命環境科学研究科, 教授 (00375429)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2008年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2007年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2006年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | カプサイシン / 受容体 / 機能構造解析 / 生理活性 / タンパク質 |
研究概要 |
トウガラシの辛み成分であるカプサイシンは、ヒト大腸癌由来の培養上皮細胞であるCaco-2細胞に作用し、そのタイトジャンクションを一時的に開放する作用を持つ。タイトジャンクションは、細胞間隙からの物質の透過吸収を制御しているため、腸管からの栄養吸収の制御剤としてカプサイシンを利用することが可能である。しかし、このカプサイシンによるタイトジャンクション開放のメカニズムは全くわかっていない。そこで、本研究では、Caco-2細胞に発現しているカプサイシン受容体をタイトジャンクション開放の開始点と考え、その構造機能解析とアッセイ系への活用を目的としている。今年度は、昨年度に引き続き、カプサイシン受容体のN末端細胞質領域にターゲットを絞り、その大量発現と精製を行い、核磁気共鳴(NMR)解析や結晶化などの構造解析を進めた。また、このN末端細胞質領域に含まれるアンキリンリピートドメインを固定化した樹脂を作製し、このドメインと相互作用するタンパク質や低分子化合物の単離・同定を検討している。一方、昨年度に引き続き、カプサイシン処理→カルシウムの流入→コフィリンの脱リン酸化→タイトジャンクションの開放という分子機構をより詳細に理解すべく、コフィリンのトランスフェクタントを用いた生理学的解析を行った。その結果、カプサイシン処理によってコフィリンの脱リン酸化が引き起こされ、更にタイトジャンクションタンパク質の分布やFアクチンの構造が変化することでタイトジャンクションが開放されることが明らかとなった。
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