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カロリー制限を与えたシオミズツボワムシの個体群変動と分子機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 18658083
研究種目

萌芽研究

配分区分補助金
研究分野 水産化学
研究機関東京大学

研究代表者

渡部 終五  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (40111489)

研究期間 (年度) 2006 – 2007
研究課題ステータス 完了 (2007年度)
配分額 *注記
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2007年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2006年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
キーワードシオミズツボワムシ / 個体数変動 / カロリー制限 / ストレス耐性 / 低酸素耐性 / 解糖系酵素 / ストレスタンパク質 / 抗酸化酵素 / 寿命 / cDNAサブトラクション / 定量的リアルタイムPCR
研究概要

シオミズツボワムシBrachionus plicatilis(以下、ワムシと略記)の個体群は、増殖の過程で時折急激に減少する。個体数の減少はワムシの繁殖、寿命およびストレス耐性の変化と密接に関連すると考えられるが、その機構は未だ不明である。そこで本研究では、産仔数の減少、寿命の延長およびストレス耐性の増大をもたらすカロリー制限(CR)がワムシ個体群に及ぼす影響を分子レベルで明らかにすることを目的とした。昨年度までに、CRでmRNA蓄積量が増大する32種の新規遺伝子を同定するとともに、別途クローニングした解糖系酵素、ストレスタンパク質および抗酸化酵素遺伝子のmRNA蓄積量がCRで増大することを個体レベルで明らかにしている。
本年度はまず、CRがワムシの低酸素、熱および酸化ストレス耐性を増大させることを個体レベルで示した。次に個体群レベルの解析を行い、各個体がCR状態にある定常期個体群は指数増殖期個体群よりも熱ストレス耐性が高いことを明らかにした。さらに、解糖系酵素、熱処理後のストレスタンパク質および抗酸化酵素のmRNA蓄積量が指数増殖期よりも定常期で高いことを示した。しかし、ケモスタット中では個体密度とこれら遺伝子のmRNA蓄積量に相関はみられなかった。一連の結果から、常に餌が供給されているケモスタット中では各個体がCR状態にならないことが示唆され、これがケモスタットで個体数の急激な減少が起こる一因であると考えられた。したがって、嫌気代謝の活性化および低酸素耐性に関連する解糖系酵素、各種ストレス耐性に関連するストレスタンパク質と抗酸化酵素がワムシ個体数変動を制御する分子である可能性が示された。なお、CRでmRNA蓄積量が増大する遺伝子としてLis1やDnahc3など細胞分裂を抑制するタンパク質をコードするものも得られており、これらもワムシ個体数変動に関連すると考えられた。

報告書

(2件)
  • 2007 実績報告書
  • 2006 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2008

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] シオミズツボワムシのインスリン様シグナル伝達分子同定の試み2008

    • 著者名/発表者名
      尾崎依、伯野史彦、金子元、Aung K. S. O、高橋伸一郎、渡部終五
    • 学会等名
      平成20年度日本水産学会春季大会
    • 発表場所
      東部大学海洋学部
    • 年月日
      2008-03-28
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [学会発表] シオミズツボワムシBrachionus plicatilisの培養液に含まれる増殖促進成分の探索2008

    • 著者名/発表者名
      大森文人、金子元、斎藤俊郎、渡部終五
    • 学会等名
      平成20年度日本水産学会春季大会
    • 発表場所
      東部大学海洋学部
    • 年月日
      2008-03-28
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [学会発表] The effects of caloric restriction on lifespan, oxidative stress resistance and catalase mRNA levels in successive generations of the rotifer Brachionus plicatilis2008

    • 著者名/発表者名
      Kaneko G., Yanagawa Y., Yoshinaga T, Tsukamoto K, Watabe S
    • 学会等名
      Plant and Animal Genome XVI Conference
    • 発表場所
      San Diego, CA, USA
    • 年月日
      2008-01-13
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書

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公開日: 2006-04-01   更新日: 2016-04-21  

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