研究課題/領域番号 |
18658109
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用動物科学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
西堀 正英 広島大学, 大学院・生物圏科学研究科, 准教授 (80237718)
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研究分担者 |
安江 博 独立行政法人農業生物資源研究所, 家畜ゲノム研究ユニット, 上席研究員 (80113497)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2007年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2006年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
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キーワード | DNAメチル化遺伝子 / リアルタイムPCR / 遺伝子発現 / 脳 / 精巣 / cRNA / 近交系マウス / Dnmt |
研究概要 |
近交系マウス(C57BL/6J♂)およびコマーシャル産卵鶏(White Leghorn♂)を用い、脳・肝臓・腎臓・精巣の5つの発生ステージ(胚14日、胚17日、生後1日齢、1週齢、8週齢)ごとに5つのDnmt(Dnmt1/Dnmt2/Dnmt3a/Dnmt3b/Dnmt3L)遺伝子の発現量の変化をマウスおよびニワトリ間で比較しながら調べDNAメチル化酵素関連遺伝子の発現時期、発現場所および発現動態を解析した。解析は、各発生ステージにおける各遺伝子の発現量を、リアルタイムPCRを行い調べた。また、マウスにおけるCGRP遺伝子およびCT遺伝子についても同様に実施し、さらにin situ hybridizationにより発現部位の同定を試みた。(1)Dnmt3L遺伝子がニワトリにはないとの報告があり、このためニワトリDnmt3Lの解析は実施できなかった。(2)Dnmt遺伝子の発現パターンは、肝臓と腎臓では発生および成長に伴って減少する傾向にあったが、脳と精巣ではそのパターンは異なっていた。ニワトリの精巣での発現は肝臓と腎臓のパターンに似て、発生および成長に伴って減少する傾向にあった。(3)ニワトリにはインプリンティング機能が備わっていないとする論文があるが、本研究でニワトリDnmt遺伝子発現が確認でき、その発現量はマウスとほぼ同程度であった。以上から、マウスおよびニワトリにおけるDnmt遺伝子の使われ方が種、臓器間で異なっているものと考えられた。一方、マウスおけるCGRPおよびCT遺伝子の発現は脳で高い傾向にあり、肝臓および心臓では低かった。この結果はこれまでの報告と一致した。これらのcRNAをプローブとしたin situ hybridizationの結果、甲状腺での発現が高く、Sense・Antisense鎖ともに強い発現が観察された。 以上より、遺伝子発現の定量および発現の局在をcRNAプローブを用いることで、これまで明確ではなかったAnti-sense鎖RNAの発現様式を正確に解析できる可能性が広がった。
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