研究課題/領域番号 |
18658115
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
基礎獣医学・基礎畜産学
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研究機関 | 京都府立大学 (2008) 大阪府立大学 (2006-2007) |
研究代表者 |
塚本 康浩 京都府立大学, 生命環境科学研究科, 教授 (90305657)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2008年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2007年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2006年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 抗体 / ダチョウ / 治療 / 診断 / 免疫組織化学 |
研究概要 |
マウスやウサギの蛋白質はヒトとの類似性が高いために、ヒト由来抗原に対する抗体が作製困難となる場合が多くある。また、哺乳類を用いた抗体作製はコストが高いために、抗体の工業的使用には不適とされている。本研究では哺乳類とかけ離れている大型鳥類“ダチョウ"に焦点を当て、哺乳類(マウスやウサギ)では作製することが出来ない有用抗体を、高精度でかつ低コスト・大量に作製する方法を見出し、これにより、ロット間差の少ない優れた医療用抗体(獣医畜産および医学領域における診断用・治療用)の供給へと実用化をはかることを目的とした。特に、癌治療用抗体、感染症・食中毒病原体検出用抗体の大量作製法の開発を試みた。 本年度は、肺癌細胞に強発現する細胞接着分子SC1に対するダチョウ抗体を作製し、動物実験による癌治療効果を検証した。その結果、ダチョウ抗体の投与により肺癌細胞の転移が抑制されることを見出した。今後、治療薬としての有用性を詳細に検討する必要がある。特に、ダチョウ抗体分子を酵素により切断し低分子化することで個体投与における安全性をあげる必要性がある。さらに、ノロウイルスの組み替え蛋白をバキュロウイルスベクターを用いた実験系により作製し、それを抗原としてダチョウに免疫することで産卵されたダチョウ卵の卵黄よりノロウイルス特異抗体を大量に回収することに成功した。今後、ノロウイルス診断および予防用薬品としての応用化を図っていく予定である。
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