研究課題/領域番号 |
18658127
|
研究種目 |
萌芽研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
臨床獣医学
|
研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
遠藤 泰之 鹿児島大学, 農学部, 准教授 (90332600)
|
研究期間 (年度) |
2006 – 2007
|
研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
|
配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2007年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2006年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
|
キーワード | 猫伝染性腹膜炎 / レセプター / 治療 |
研究概要 |
猫コロナウイルス(FCoV)には、猫伝染性腹膜炎(FIP)を引き起こすFIPウイルス(FIPV)と、ごく軽度の腸炎しか起こさない猫腸内コロナウイルス(FECV)がある。しかしFCoV感染症に対する治療法は確立されていない。近年FCoVのレセプターが、C末端を細胞外領域とする膜貫通型のエキソ型酵素であるアミノペプチターゼN(APN)であることが明らかにされたことから、APN阻害剤であるウベニメクスに着目し、FCoVのウイルスレセプターを標的とした抗ウイルス療法を確立する目的で基礎的検討を行った。 平成18年度には、FIPV感受性細胞であるfcwf-4細胞の培養上清中に、0.2、2.0、20、200μg/mlの濃度でウベニメクスを加え、細胞生存率ならびにウイルス増殖抑制効果を検討したが、その結果、ウベニメクスのfcwf-4細胞への毒性は極めて低く、またI型FIPVを接種した細胞ではウイルス増殖の抑制は認められなかったが、II型FIPVを接種した細胞においては、ウベニメクスの濃度依存性にウイルス増殖抑制効果が認められることを確認した。この結果を受け、平成19年度にはウベニメクス処理に伴うAPN発現量への影響について検討したところ、ウベニメクスを培養液中に加えることによってAPNmRNA発現量の減少が認められることが明らかとなり、この機序がウベニメクスの抗ウイルス活性の要因のひとつとなっていることが示された。本研究成果については現在論文執筆中である。
|