研究課題/領域番号 |
18659001
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
化学系薬学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
根東 義則 東北大学, 大学院・薬学研究科, 教授 (90162122)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2007年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2006年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | キラル / フォスファゼン / 不斉合成 / 有機塩基 / 有機合成 / 選択性 / 炭素アニオン / 触煤 / フォスファゼン塩基 / 不斉 / 付加反応 / 有機超強塩基 / 触媒 / 分子変換 / 有機金属 |
研究概要 |
キラルフォスファゼン塩基の合成化学への利用は未開拓であり、そのデザインから検討し、C2対称を持つ構造が、不斉反応を行う上で有利と考えられるので、フォスファゼンユニットを二つ配置したC2対称構造を種々合成した。この中でフォスファゼンの前駆体であるフォスファジドが優れた触媒となりうることを見出し、このキラルフォスファジドと有機金属試薬との相互作用について各種スペクトルを用いて調べた。有機亜鉛化合物はさまざまなキラルリガンドの存在下においてカルボニル基に対してエナンチオ選択的に付加することは従来詳細に研究されている。このキラルフォスファジドの機能を明らかにするための第一段階としてこの反応を検討した。RがPhでXがMe_2Nのキラルフォスファゼンを合成し、ベンズアルデヒドへのジエチル亜鉛の不斉付加反応を行い、60%ee程度とまだ低い値ではあるが不斉誘導を確認した。有機亜鉛化合物のエノンへの1,4-付加反応についてもこのキラルフォスファゼン塩基の効果を検討した。従来この型の反応においては、銅触媒あるいはロジウムなどの遷移金属触媒の添加が必要であったが、このフォスファゼン塩基はそれ自体に有機亜鉛化合物の反応性を高める効果があるため、銅触媒などの添加剤を加えなくても反応が進行することが明らかとなった。化学収率はまだ低いものの90%ee程度のエナンチオ選択性を観測している。最適化を行うためのデザインと新しいキラルフォスファゼン合成をさらに詳細に検討する。
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