研究課題/領域番号 |
18659181
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
公衆衛生学・健康科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
森 俊夫 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (80210128)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2008年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2007年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2006年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 広汎性発達障害 / 自閉症スペクトラム障害 / 療育プログラム / RDI / アセスメント / 対人関係 / 広範性発達障害 / 対人関係発達 / アセスメント・ツール |
研究概要 |
平成20年度、RDI(Relationship Development lntervention)を参考にして開発された、広汎性発達障害(PDD)をもつ人の対人関係能力を発達させる新しい療育的関わりを、公立中学校特別支援学級1学級と、発達障害をもつ小学生から大学生年齢の人たちを受け入れているフリースクール(生徒数約100名)1校において、実施した。 関わりは、非言語的コミュニケーション能力を高めること、「人」や「場」に対する興味や関心を高めること、周囲の人々の動きを「参照」する力を養うこと、「参照」されたものに自分の行動を合わせる「調整」能力を高めること、「変化」や「新奇」への対応能力を高め、それらを楽しみ、逆にそれらを望むようになること、共感能力を高めること、仲間と連帯感を高め、達成感や喜びを仲間と共有できるようにしなることを「狙い」として行われた。 そうした関わりを通じて、生徒たちがどのように変化・成長したかを事例研究的に追うとともに、「関わりの狙い」として上記した項目にいて、生徒たちの発達段階を測定する尺度の開発に取り組んだ。 事例研究においては、特別支援学級から3事例、フリースクールから7事例が報告され、そのすべての事例において、上記「狙い」に関連する何らかの発達・変化が認められた。 尺度開発はフリースクールを対象に行われ、教員による評価、保護者による評価、ビデオ記録に基づいた専門家評価の3尺度の予備試行が行われた。しかし、教員評価と保護者評価との相関が低い、記録された映像場面の問題、さらに臨床診断の妥当性の問題が存在した。 事例研究レベルであるが、ここで開発された療育方法の手応えはきわめて良い。本関わりは、PDDの中核的障害に対して直接的な効果をもつ可能性を有するという意味で、画期的である。今後.さらに尺度開発を進め、その効果性が客観的に測定されるよう研究を進める。
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