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精神的ストレスの単球・マクロファージを介する急性冠症候群発症への関与

研究課題

研究課題/領域番号 18659201
研究種目

萌芽研究

配分区分補助金
研究分野 内科学一般(含心身医学)
研究機関金沢医科大学

研究代表者

岩井 邦充  金沢医科大学, 医学部, 准教授 (40243274)

研究期間 (年度) 2006 – 2007
研究課題ステータス 完了 (2007年度)
配分額 *注記
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2007年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2006年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワードアポEノックアウトマウス / 動脈硬化 / 精神的ストレス / 炎症性サイトカイン / コルチコステロン / マクロファージ / 急性冠症候群 / 冠動脈硬化 / 単球
研究概要

アポEノックアウトマウスの動脈硬化病変進展に対する精神的ストレスの関与を検討するためにコミュニケーションボックスを作成した。3群(対照、フットショック身体ストレス、隣室に居るだけの精神的ストレス、各n=16)に分類、40分刺激隔日施行を3ヶ月続けた。ELISAによる血清コルチコステロンは1週後41±17,450±90,262±59ng/ml(以下mean±SD)、3ヶ月後、27±5,501±87,323±62ng/mlと急性および慢性両期において身体的ストレスで増加、軽度であるが精神的ストレスでも有意に増加していた。MCP-1,TNF-α,IL-1β,IL-6をストレス急性期にELISAにより測定したところ、血清では有意差を認めず、脾臓抽出液で測定した。TNF-α,IL-6は対照に比べ両ストレスで有意差がなかったが、IL-1βは2.4±0.2,4.7±0.5,2.9±0.4μg/ml(各n=8)と身体的ストレスにより著しく増加していた。逆に、MCP-1は520±33,241±33,345±72ng/mlとストレスによって減少した。慢性期の胸腹部大動脈の動脈硬化巣を検討した結果、全血管長の中でプラークが覆う距離は45±11,75±10,72±22%で、一匹あたりのプラーク断面積も0.14±0.01,0.52±0.11,0.38±0.06mm^2と身体および精神的ストレスとも有意に増加していた。酵素抗体法により検索したプラーク内浸潤マクロファージ(Mφ)の数は身体および精神的ストレスとも同程度であった。一方、酸化ストレスによる炎症惹起指標であるCRP産生を酵素抗体法で検索したところ、中膜平滑筋細胞と浸潤Mφの一部に染色され、染色性は身体および精神的ストレスにより同程度有意に増加した。
さらに、腹腔Mφを採取し接着培養系に移しLPS刺激を行った。1時間後に判定量的RT-PCRで検索した細胞内MMP-9,Sca-A発現量およびELISAで測定した培養液IL-1βは有意に増加したが、群間で有意差を認めなかった。
以上、精神的ストレスは動脈壁に炎症反応を引き起こし動脈硬化を進展させることが示された。Mφ活性化の評価は培養でなく組織で行う必要があると考えられた。

報告書

(2件)
  • 2007 実績報告書
  • 2006 実績報告書

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公開日: 2006-04-01   更新日: 2016-04-21  

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