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ヒストンアセチル化酵素の心筋ミトコンドリア形成と細胞生存維持における役割の解明

研究課題

研究課題/領域番号 18659227
研究種目

萌芽研究

配分区分補助金
研究分野 循環器内科学
研究機関京都大学

研究代表者

桑原 宏一郎  京都大学, 医学研究科, 講師 (30402887)

研究期間 (年度) 2006
研究課題ステータス 完了 (2006年度)
配分額 *注記
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2006年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
キーワード心不全 / ミトコンドリア機能 / 心筋細胞死 / p300
研究概要

Adultの心臓においてp300活性抑制が心不全発症にどのような影響を及ぼすかを探るためC/H3 domainを欠失した優勢抑制型p300(DNp300)をalpha-MHCプロモーターを用いて心筋特異的に発現したトランスジェニックマウス(DNp300Tg)を作成したところ、左心室内腔の拡大および心収縮率の低下を認めた。心筋における心筋胎児型遺伝子発現をreal-time PCRにて検討したところ、ANPやBNPなどの心筋胎児型遺伝子は亢進しており、生体におけるこれら遺伝子の病的な発現亢進に対してp300はdispensableであることが示唆された。電子顕微鏡にて心筋細胞の微細構造を観察したところ、筋線維の変性と共にミトコンドリアの数の著明な増加とサイズの縮少をみとめ、複数のミトコンドリア関連遺伝子の発現が著明に低下しており、これらミトコンドリア遺伝子のマスターレギュレーターであるPGC-1alphaの発現も低下していた。実際、DNp300はMEF2によるPGC-1alphaプロモーター発現を阻害した。またPGC-1alpha自身もp300と複合体を形成して遺伝子転写を亢進させることが知られているが、DNp300はPGC-1alphaの転写亢進作用も阻害した。DNp300Tgではミトコンドリア機能の低下が認められ、また明らかなオートファゴゾーム形成が認められ、Cathepsin DやLC3の発現亢進も認められたことから、このマウスではオートファジーの亢進が心筋細胞死に関与している可能性が示唆された。以上の結果より成獣心筋細胞においてp300はPGC-1alphaを介して、特異的にミトコンドリア機能維持に関与しており、オートファジーの亢進による細胞死を抑制していることが明らかとなった。これら研究内容は2007年日本心不全学会学術集会、2007年日本循環器学会学術集会にて発表し、また現在論文投稿準備中である。

報告書

(1件)
  • 2006 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Class II HDACs mediate CaMK-dependent signaling to NRSF in ventricular myocytes2006

    • 著者名/発表者名
      Nakagawa Y, Kuwahara K, et al.
    • 雑誌名

      Journal of Molecular and Cellular Cardiology 41・6

      ページ: 1010-1022

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書

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公開日: 2006-04-01   更新日: 2016-04-21  

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