研究課題/領域番号 |
18659229
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
江頭 健輔 九州大学, 医学研究院, 助教授 (60260379)
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研究分担者 |
中野 覚 九州大学, 医学研究院, 研究員 (30420607)
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研究期間 (年度) |
2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2006年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
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キーワード | 血管病態学 / 再狭窄 / 生体医工学 / 生体適合材料 |
研究概要 |
【背景】 現在動脈硬化性疾患の治療に広く用いられている薬剤溶出型ステント(DES)には、いくつかの解決すべき重大な問題がある。これらの問題の殆どは、1)ステントがステンレス合金製の「永久植え込み型」であること、2)ポリマーが生体適合性でなく非吸収性であること、に起因すると考えられることから、生体完全吸収性ステントが切望されている。 【目的】 本研究の目的は、これらの問題点を全て解決できる次世代製品として世界初の生体完全吸収性ステントを開発することである。基本特許を有する難燃性マグネシウム(Mg)を用いて生体完全吸収性の画期的次世代ステントを提案する。難燃性Mgは、生体に必須の元素である純Mgとカルシウム(Ca)によって製造されるので完全生体吸収性であり、且つ無害(安全)である。さらに、この生体完全吸収性ステントをプラットホームにして遺伝子溶出ステントの開発を目指す。 【研究成果】 1)難燃性Mgステントの作製 異なるCa含量の難燃性Mgを用いてステントを作製しバルーンにマウントした。 2)動物での安全性および有効性の検討 難燃性Mgステントをブタ冠動脈と大腿動脈に植え込み、生体内吸収の動態を解析した。Ca含量が増えるほど生体内吸収時間が延長した。吸収過程で組織毒性の所見は観察されなかった。 3)難燃性Mgステントをプラットホームとする遺伝子溶出ステント開発 生体吸収性ナノ粒子に遺伝子や人工核酸を封入し、ステントにコーティングする独自の技術の開発に成功した。生体吸収性高分子ポリマーとして長年使用されてきたPLGAを用いてナノ粒子を作製した。 ナノ粒子の表面を電荷修飾しカチオンナノ粒子を作製した。このナノ粒子をカチオン電着コーティングによってステント表面に均一にコーティングできた。試験管内における放出試験によって、ナノ粒子が除法されること、溶出ナノ粒子が細胞に取り込まれること、を確認した。
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