研究課題/領域番号 |
18659250
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
腎臓内科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
今井 圓裕 大阪大学, 医学系研究科, 准教授 (00223305)
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研究分担者 |
猪阪 善隆 大阪大学, 医学系研究科, 寄附講座准教授 (00379166)
高畠 義嗣 大阪大学, 医学系研究科, 特任助教(常勤) (30403075)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2007年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2006年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 虚血・再灌流 / 腎臓 / オートファジー / アポトーシス / リソソーム / 虚血再灌流障害 / 尿細管細胞 / ミトコンドリア / LC-3 / 細胞死 |
研究概要 |
慢性移植腎症の原因として、腎虚血再灌流傷害に伴う細胞死が重要であると考えられている。近年、様々な疾患へのオートファジーの関与が報告されているが、オートファジーが細胞保護的に働くのか、細胞死を誘導するのかは評価が定まっていない。我々は、ヒト腎移植後早期の腎生検ならびに虚血再灌流傷害モデルマウスの電顕にて尿細管細胞にオートファジー像を認めた。マウス虚血再灌流モデルを用いて検討したところ、虚血再灌流6hrでLC3陽性のオートファゴソーム顆粒は最も増加。その後、24、48hr後には減衰傾向を認めた。一方、オートファゴソームの分解過程にあたるオートリソソームは24hr以降に増加した。一方、ヒト尿細管培養細胞を用いた検討では、低酸素負荷によりLC3陽性穎粒は6hr後より増加するも、24hr後ではLC3陽性顆粒は減衰していた。さらに、プロテアーゼ阻害剤(E64d/ペプスタチンA各10μg/ml)を用いてオートリソソームの分解を阻害することにより、オートファジー産生が上昇しているかを検討したところ、プロテアーゼ阻害剤存在下では、24hr後においてもLC3陽性顆粒は増加しており、これにより、低酸素刺激にてオートファジーの形成・分解がともに亢進していることが示唆された。次に、過酸化水素(500μM)により虚血再灌流による活性酸素傷害モデルを作成し、オートファジーの活性をオートファジー阻害剤(3MA)、プロテアーゼ阻害剤、オートファジー関連因子であるAtg7に対するsiRNA(50nM)により抑制した状態での細胞死の変化をLDHアッセイにて評価したところ、H_2O_2負荷では、オートファジーの阻害により有意に細胞死は抑制された。慢性移植腎症の進展に虚血再灌流傷害に伴うオートファジーの関与が考えられた。
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