研究課題/領域番号 |
18659308
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | (財)田附興風会 |
研究代表者 |
秦 大資 (財)田附興風会, 医学研究所第4研究部, 研究主幹 (50273438)
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研究分担者 |
堀内 久徳 京都大学, 医学研究科, 講師 (90291426)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2008年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2007年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2006年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 血球貪食症候群 / 小胞輸送 / 遺伝子診断 / 家族性血球貧食症候群 / Munc13-4 / perforin / syntaxin 11 / ウィルス / 細胞傷害性T細胞 / 細胞性免疫 / 調節性開口放出 / FHL |
研究概要 |
家族性血球貪食症候群は重篤な遺伝性免疫疾患である。ウィルス感染細胞の排除には細胞傷害性T細胞が、パーフォリン含有小胞を、感染細胞に向け開口放出することが必須である。その機能に障害があると、細胞傷害性T細胞は活性型のまま生き残り、サイトカインを産生し続け、マクロファージの無秩序な活性化を誘導し、血球貪食症候群となる。家族性血球貪食症候群は、診断確定後に骨髄幹細胞移植を要する。そのため、迅速な診断を要する。現在判明している原因遺伝子は、パーフォリンと、細胞傷害性T細胞における顆粒放出制御因子Muncl3-4およびsyntaxinllの3遺伝子である。我々は、血小板研究でMuncl3-4を顆粒放出必須因子として見出したことより研究を始め、現在、Muncl3-4およびsyntaxinllの抗体を作製し、ウェスタン法を用いた迅速スクリーニング診断を確立した。 現在、年間約50症例の血液が、全国の主要病院より送られ、診断している。本年度は、中国地方の基幹病院で見出された疑い例を本ウェスタン法によるスクリーニングにて、Muncl3-4異常と診断し、京大病院で、遺伝子異常を確認後、骨髄移植を施行した症例を経験した。このように本スクリーニング法の有効性を実証することが出来た。全国の小児科施設にも、本スクリーニング法の有効性が周知されてきており、本萌芽研究として実施した家族性血球貪食症候群の診断法の確立という目的は、一定の成果を上げることが出来た。
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